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メキシコのアメリカ先住民族ララムリのタラフマラ族で伝統的なサンダルのことをワラーチ(ワラッチ)と呼びます。彼らは長距離走能力に秀でており、それは裸足の走り方(ベアフットランニング)を身につけているからと言われています。我々もワラーチサンダルを履いてトレーニングすることで、人類本来の走歩行能力を取り戻せるかもしれません。

そんなワラーチサンダルは自分で作れるという話を聞き、総額1,800円くらいでミニマルなワラ―チサンダルを超簡単に作ってみました。



オリジナルの形状で作成

ある登山用品店さんでルナサンダルを見てたら、こういう類いのサンダルが自作できるという話を聞きました。それなら自分で作ったろうと思って、製作に踏み切りました。そしたら思いの外簡単に出来てしまいました。




ワラーチサンダルを作るにあたって、いくつかの自作ワラーチサンダル紹介サイトを見ました。しかし、ちょっと手が込んでいたり、紐の固定の仕方が僕のイメージと違ったりして納得がいきませんでした。
最終的にはなるべくコストを抑え、オリジナルな製法で市販のベアフットサンダルに近い形を作り出すことができました。特徴として、
  • プラスチックのアタッチメント式調節バックルを使用
  • 細引き(パラコード)を使用
  • 紐の通し方が自己流
があります。このサンダルを製作者の僕の名をとってジョア・サンダルと名付けようと思います(笑)。



材料

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ビブラムシート

このビブラムシートは暑さが7㎜。靴のアウトソールそのものですが、これがサンダル本体になります。これを足の形に切り出して、細引きを通して完成します。ちなみに東急ハンズの靴修理コーナーでも販売してます。左右2枚組で1,500円~1,600円くらいです。

細引き(3㎜~4㎜)

登山用品店でメートル単位で切り売りしているものを使いました。

本当は平紐が良いのかもしれませんが、家にあったのが細引きなので細引きを使用しました。でも意外と靴ずれはしませんし、耐久性も良好です。少ししなやかな細引きが良いと思います。

長さは2mくらいあれば足りると思います。メートルあたり60円くらいです。

プラスチックのバックル


これも登山用品店で売っています。一番小さい10㎜幅のものを使用しました。

カチッと脱着することで、脱ぎ履きが容易になります。また、サイズアジャストも出来るので、キツめ、緩めが調整できます。これを使うのがオリジナルな部分です。

一個100円のものを2個使用します。



作り方

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まずは自分の足の型を取りましょう。なるべく足の形ピッタリでとって大丈夫です。僕は適当にやりました(笑)

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それらしい型紙が出来たら、ビブラムシートにそれを写します。鉛筆で線を引くのも良し、カッターで切れ目を入れるのも良し。

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型が取れたら切りだします。僕はナイフでやりましたが、裁ちばさみなどが便利かもしれません。結構硬いです。

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両足分が切り出せたら紐を通す穴の位置を決めます。位置は写真を参照です。一転は親指と人差し指の付け根、もう二点は足の外側と内側ですが、共に土踏まずの真ん中くらいでしょうか。

そして穴を開けます。僕はビクトリノックスのリーマーでグリグリ穴を開けました。最終的にリーマーで細引きを串刺しにして一緒にグイッと通して無理やり通しました。細引きの先端はボサボサになりますが最終的に炙れば良しです。

綺麗な穴では無いかもしれませんが、紐が通ってしまったらわかりませんよ。


細引き末端処理ならポケトーチが超便利です。ライターより楽々確実にほつれを溶かしてまとめます。


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ソールが完成したら次は紐の通し方ですが、工程が二つあります。まずは第一工程です

まず親指と小指の間に上から通して裏側で小さく玉結びです。そして足の外側に開けた穴に上から通します。

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上から通したら横から出して後ろに返します。このとき上から通した紐をしっかりひっかけるのがポイントです。

返した紐はかかとに回します。

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かかとから回してきたら、上から通して出した紐は足の甲に持っていきます。

ソールに足を乗っけたまま紐を回していったほうがフィット感のあるつくりになります。バンド式のアイゼンを足に巻くイメージです。

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足の甲の中心で、付け根から延びてる紐に適当に結びます。

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さらに、その紐をUターンさせ、足の外側のかかとに回っている紐に結びます。固結びで良いです。

土踏まず、足の甲、くるぶし下を頂点とした三角形が出来るようにします。

結んだ先でバックルの雄側を取り付けて一旦終了です。ここまでは一本の紐で通します。バックルに通した紐の先は玉結びをしておきます。

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ここから第二工程です。

反対側(内側)のくるぶし・かかとにまわしてある紐に独立した紐でループを通します。長さはひとそれぞれですが、結び目を考慮して15㎝くらいでしょうか。それを輪っかにしてバックルの雌側を通して、結びます。

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出来たのがこちら。バックルがあるのでサイズアジャストが出来て、脱ぎ履きが容易です。

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ひもの通し方を間違うと足がずれてくるので注意です。



自作ベアフットサンダルの実用性

実際に歩くとフィット感は申し分なく、紐はやや足に食い込み赤くなるものの、しっかりフィットしているので痛みや、皮膚が傷つくことはありません。走ったら靴擦れや痛みが出るかもしれませんが、歩く分には問題なく日常的に使えると思います。


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そして何より従来のサンダルより嵩張らず超軽量なので、登山に持っていき、下山後に履くのにぴったりです。軽量化にもおおいに貢献します!

ただ、遠目で見ると裸足で歩いているように見えるので、結構エキセントリックな見た目となっているので注意です。僕はミニマルでオシャレだと思うんですけどね(笑)

作り方でご不明な点ありましたら遠慮なくコメントでどうぞ~。



おわり
2018年8月7日

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