使い捨てのビルトインコーヒードリッパーポットであり、登山やアウトドアでも活躍する、いつでもどこでも簡単にスペシャリティコーヒーが味わえるグロワーズカップというコーヒーをご存知でしょうか?味、淹れ方、パックの再利用、取扱店舗などを解説します。おそらくグロワーズカップについて、ここまで語りつくされた文章は他に存在しないと思います(笑)


グロワーズカップとは


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デンマークの企業、The Brew Company A/S社が企画・開発した全く新しい抽出方法のコーヒーブランドです。
強いて一般名称をつけるなら「使い捨てビルトインコーヒードリッパーポット」でしょうか。フィルターと一体になった特殊なパックの中に厳選されたコーヒー豆(スペシャリティコーヒー)があらかじめ内蔵されており、パックの中にお湯を注ぎ、蒸らすだけで、サイドに付いた注ぎ口からコーヒーが出てくるという商品です。イメージとしては「茶葉があらかじめ入っている急須」のようなものです。「急須」を紙とプラスチックのパックでコーヒー用に作ったのがこの「グロワーズカップ」の「コーヒーブリューワー」です。

必要なお湯の量は300mlで、注ぎ口からカップに注ぎます。カップ約2杯分が作れます。
注ぎ口は初めにねじって開け、栓は反対にしてキャップになります。

お湯だけがあれば、ほかに必要なものはありませんので(カップは除く)、登山、キャンプなどのアウトドアで非常に便利なのです。ゴミ捨ても楽です。



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画像出典:グロワーズカップ日本公式ホームページ



ちなみに、この特殊パックはThe Brew Company A/Sが開発したもので、国際的な特許を取得済みとのことです。
当初はもっと大きな形状をしており、当初は3杯分用でしたが、改良を重ねて今の形となったようです。

日本での発売は2013年あたりからスタートし、輸入代理店は株式会社立花商店という会社が行っておりましたが、2015年以降は立花商店が取り扱いをやめてしまい、代わりにユニバーサルトレーディング株式会社という会社が引き続き行っています。ユニバーサルトレーディングと言えば、主に登山用ガスバーナーであるEPIgasをはじめとする、登山・キャンプ用品を製造・販売している会社です。
というわけで、グロワーズカップ自体は日本で製造しているわけではありません。



製品名は「グロワーズカップ?」「コーヒーブリューワー?」


グロワーズカップという製品名は非常にあいまいで、販売店や、輸入代理店のユニバーサルトレーディングなどでは「グロワーズカップ」を製品名の代名詞的に呼んでいるようですが、日本の公式ホームページ(これも運営はユニバーサルトレーディングですが・・・)によりますと、「グロワーズカップ“GROWER'S CUP”)はGROWER(生産者)のCUP(一杯)という意味であり、これはブランド名を差しています。

では製品名は何かというと「コーヒーブリューワー“The COFFEE BREWER”」です。パッケージにもでかでかと書いてあります。しかし、「コーヒーブリューワー」とはコーヒーの抽出マシンの一般名称ともとれますので、製品名としてはユニークさがなく、検索してもこの商品についてヒットしにくくなっています(公式ページにはヒットするようです)。ちなみに英語表記だと定冠詞“The”がついてますので「普通の抽出マシンじゃないよ」ということなのでしょう。

なので、わかりやすく、販売店も輸入代理店も呼ぶ時は「グロワーズカップ」と呼んでいます。



特殊パックによる特別な抽出効果


公式ページによると

COFFEE BREWERがリッチなテイストのコーヒーを抽出できる「秘密」は、従来の発想をくつがえすような革新的な技術にあります。フィルターには、ドリップとフレンチプレスの最も優れた点が組み合わされました。

コーヒーの粉に直接お湯を注ぐのは、実は、粉にお湯を通してアロマを抽出するのに最も効果的な方法だからです。

実際、沸騰したお湯をゆっくりと回し注いで、そのまま待っていると、コーヒーの粉がふくらみ、泡が立ってきます。
そして2分から6分で、フレンチプレスでいれたようなリッチでコクのあるコーヒーが抽出されます。

http://growerscup.universal-trading.jp/より引用

とあります。単なるペーパードリップとは違い、パックを閉じて「蒸らし」が加わることで、フレンチプレスのような風味が出るということです。

さらに「実験ではフレンチプレスの次にリッチなテイストを抽出できた」と記述がありますが、その試験方法やソースに触れていないので信憑性は謎です。おそらく本国の情報をそのまま記述しているのでしょう。



気になるテイスト(産地)の種類とその特徴

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現在グロワーズカップは7種類の産地のコーヒーをリリースしており、どれもスペシャルティコーヒー(世界で流通している豆のトップ1%)を使用し、さらにブレンドではなく、単一農園の単一豆(アラビカ種)を使用(シングルテイストコーヒー)しているという特徴を持ちます。

また、「生産者の一杯」というだけあり、フェアトレードやオーガニックにこだわっています。
全体的に焙煎が弱めで甘い香りや風味が特徴です。デンマークではコーヒーを一日に何杯も飲む人が多いらしく、軽めのローストが好まれているからとのこと。
  • ブラジル(BRAZIL)フェアトレード、ストロングロースト
  • ホンジュラス(HONDURAS)フェアトレード、オーガニック、ミディアムロースト
  • グアテマラ(GUATEMALA)フェアトレード、オーガニック、ミディアムロースト
  • エチオピア(ETHIOPIA)フェアトレード、オーガニック、ミディアムロースト
  • コロンビア(COLOMBIA)ミディアムストロング
  • コスタリカ(COSTARICA)ミディアムストロング
  • ケニア(KENYA)ミディアムストロング



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パッケージには生産者と思しきおじさんのイラストがあり、生産国名(テイスト名)の表記が小さくて分かりにくいので注意です。



個人的なおすすめは、「ホンジュラス」、「グアテマラ」、「エチオピア」のミディアムローストのシリーズです。共通している味の特徴は風味の豊かさ、ナッツ系の甘い香りや後味です。細かく言うと「ホンジュラス」はダークチョコのような風味、「グアテマラ」もナッツ系の甘みと苦み、「エチオピア」は柑橘のような爽やかな甘みがあったりしますが、言われてみて気づく程度の違いです(笑)
まあ正直僕はそんなに細かく分かる舌を持っていないので実際に飲んでみることをお勧めします(笑)

ちなみにパッケージの裏側にそれぞれの農場についてのエピソードやコーヒーの味の特徴が書いてあります。

また、ここからは裏話ですが、賞味期限によっても味は結構変わってきます。賞味期限は1年半となっており、輸入品になるので日本に入ってきた時点で1年4カ月程度になっています。お店によって回転率も異なるので、賞味期限残り半年や3カ月くらいの商品も置いてあったりします。当然、賞味期限が新しいものの方が風味が良いです。古いコーヒーは酸化してしまうので、酸っぱく感じます。やはり焙煎して間もないものが最高の味ですね。ちなみにこのパックは真空ではないので酸化防止効果はありません。
とはいえ、欧米でのコーヒーの賞味期限は2年が普通といわれているため、1年半のグロワーズカップは厳しめの設定にしていることを断わっておきます。

賞味期限が長めのものは本当に美味しいのでアウトドアだけじゃもったいないのでぜひ家でも飲んでもらいたいですね。



美味しい淹れ方・注意点


パックを開けたらパックをギュッと押し潰して口が広くなるようにするのがコツです。
これをやらないと開口部が狭いのでお湯を注ぐ際に、はみ出て火傷する恐れがあるうえ、お湯の注ぎ方もうまくできません。



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これくらい開けます。



お湯を注ぐ前に、注ぎ口のキャップをねじって取りましょう。パキッと取ります。お湯を入れたあとだと、本体を傾けられないので、取りにくく感じることもあります。



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お湯を注ぐときは、ドリップコーヒーのように細く長くゆっくりお湯を入れましょう。



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パッケージの後ろにメモリが付いているのでお湯の量の目安にします。

蒸らし時間やお湯の量は好みによりますが、5分くらい待ったほうが風味が強く出ておすすめです。



パックを再利用して、違う豆を入れることが出来るか?


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中の豆を出して洗うとこんな感じです。



メーカーや販売店は「再利用可能」と謳ってますが、僕個人としてはおすすめはしません。
洗ったことはありますが、まず、パック表は紙でできているので濡れたら破れやすくなります。パック本体に耐久性が無いので、せいぜい2回くらいしか繰り返し利用はできません。

また、内部が袋状ですので乾きにくいです。一週間くらいさかさまに吊るさないと乾きません。乾燥機などの併用が良いかもしれません。

結論としては、そこまでの手間をかけてまで再利用するなら、新しいものを買った方が楽ということですね。2杯で300円、1杯150円で高級豆のコーヒーが飲めると考えると安いものです。



どこで買えるの?取扱店や販売店はどこ?


どこかで見たことあるけど、どこで買えるのか分からない人も多いと思います。輸入代理店のユニバーサルトレーディングが登山用品の販売をしている会社なので、登山・キャンプ用品を扱うお店に置いてあります。本国デンマークではアウトドアに限らず、旅先や日常でも楽しまれているようで、デンマークのみならずヨーロッパ、アメリカのスーパーマーケットに置いてあるそうです。日本でも最近になって雑貨店や食品スーパーでも取り扱いが出てきました。

2018年3月現在、僕が調べた限りですと

登山用品店(抜粋)
ICI石井スポーツ 全国各店舗 石井スポーツ店舗リストはこちら
好日山荘 全国各店舗 好日山荘店舗リストはこちら
WILD-1 各店舗 WILD-1店舗リストはこちら
L-Breath(エルブレス ヴィクトリア) L-Breath店舗リストはこちら
カモシカスポーツ(高田馬場・横浜) カモシカスポーツ店舗リストはこちら



食品・雑貨店(抜粋)
イトーヨーカドー大井町店
イトーヨーカドー武蔵小杉駅前店
カルディ(店舗による)
212キッチンストア 全国各店舗 
212キッチンストア店舗リストはこちら
ドンキホーテ新宿歌舞伎町店
ドンキホーテ白金台店




ちなみに、お茶バージョンである“TEA BREWER (ティーブリューワー)”もあります

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昨年から同じデンマークのThe Brew Company社から同じ仕組みのパックを使用したフレーバーティーも日本で発売してます。

コーヒーの代わりに中にドライフルーツ片や茶葉などが入っており、フィルターの形状や材質がコーヒーとは少し異なっています。

こちらは日本ではリブインコンフォートという会社が輸入代理店となっています。ハーブに特化した“HERB BREWER”というシリーズも展開中です。オンラインショップや全国のオーガニック系のお店で買えるようです。

カラフルでおしゃれなので女性やコーヒーが苦手な方にもおすすめです。

とっても便利で登山やキャンプのアウトドアシーンに欠かせない「コーヒー」。グロワーズカップを活用してスマートで美味しい時間を過ごしてみるのはいかがでしょうか?







おわり

3月10日




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