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2013年のゴールデンウィーク(GW)に南アルプスの聖岳(ひじりだけ 3,013m)に積雪期バリエーションルートである東尾根から登った際の記録です。過去の山行ですので、当時の記録を元に書き起こしてみました。



登山日程

2013年5月2日(前泊)~5月5日(山中2泊)

メンバー

男3人

交通手段

公共交通
往路:JR静岡駅まで新幹線、駅寝、タクシーで沼平らへんまで。(タクシー料金 20,300円)

復路:易老渡からタクシー(苔平でau電波入り呼ぶ)、タクシーで平岡駅まで(タクシー料金 13,000円)

登山形態

テント泊縦走(残雪期)

ルート

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DAY1・・・沼平手前の畑薙第一ダムらへん(5時30分着)~茶臼岳登山口(7時26分着)~笊ヶ岳登山口(8時38分着)~聖沢登山口着(10時30分着)~出合所小屋跡(11時40分着)~ジャンクションピーク(16時45分着)幕営。

DAY2・・・テント場(5時40分発)~白蓬ノ頭(8時35分着)~東聖岳(10時53分着)~奥聖取り付き(11時42分着・13時00分発)~聖平小屋冬季小屋(14時55分)小屋泊。

DAY3・・・聖平小屋(7時00分発)~西沢渡(11時15分着)~易老渡登山口(12時24分着)

装備

冬山装備一式(ピッケル、アイゼン、ストック、ワカン等) ロープ…無し。

アプローチ詳細

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静岡駅まで、僕は関西方面から新幹線で、あとの二人は東京方面から来て、駅で合流しました。
あとは安定の駅寝です。静岡駅も大きな駅ですが、大きな駅ゆえに駅寝できる場所はあるものです。北口地下通路で駅寝しました。近くのコンビニはミニストップがあります。
翌日、午前2時40分に起床し、3時20分ごろにタクシーを捕まえ、畑薙ダムへ出発しました。

関連記事:駅寝(ステーションビバーク)マニュアル。

水場情報

出合所小屋跡に水場ありです。それより手前はありませんので、事前に汲みましょう。
夏になれば林道沿いも、もっと水は豊富かもしれません。

ルート詳細:DAY1 (晴)

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6時10分
想定より手前の場所で通行止めとなっており、林道歩きが始まりました。



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9時50分
林道歩きのキャラバンをしていると東海フォレストのバス(椹島ロッジを予約した人専用)がたまに僕らを追い抜かしていきます…。決して乗せてくれるようなことはありません…。



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10時00分
赤石ダムからは茶臼岳(多分左)と上河内岳(多分右)と思しき白峰が見えます。
ここまで歩けばもうすぐ登山口です。



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10時27分
長い林道歩きキャラバンを終え、聖沢登山口です。ここから登ります。



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11時44分
出合小屋跡です。木材が散乱しています。水場がありました。

ここまでは普通の登山道でした。そして、ここから支尾根に取り付きます。山と高原地図ではルートになっていませんが、国土地理院地形図では点線の道が付いています。トラバース気味に登って尾根に乗ります。ペンキマークあり。








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13時09分
支尾根の様子です。急斜面と藪で体力を奪われます。ルートファインディング核心です。



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16時27分
急斜面なうえに、腐った残雪に足を取られます。一応ワカン装備です。

しかしワカンがあると藪や木に足を取られて歩きにくいという、なかなかストレスフルなルートです。ところどころにペンキとテープがあります。



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16時52分
聖岳東尾根に乗りました。ジャンクションピークの上にでます。
すっかり疲れはてましたが、当初の予定通り、ここらへんでテントを張りました。



ルート詳細:DAY2 (晴ときどき曇)


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7時47分
白蓬ノ頭を目指して尾根を進みます。樹林帯はなかなかルートが不明瞭でした。



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8時36分
白蓬ノ頭(しろよもぎのかしら)からの赤石岳です。赤石岳がとても大きく見える、絶景ポイントです。

僕はらはずっとハクホウと読んでましたが途中でシロヨモギであることが発覚しました。



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9時17分
なだらかな二重山稜を歩くと森林限界を超え、東聖と奥聖が見えてきます。




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10時58分
雪稜と化した稜線を超え、東聖を目指します。



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11時56分
奥聖への登り、核心部です。ロープなどの確保が無いとちょっと怖い斜面が出てきます。
雪が途切れ途切れになっている部分はトラバースするかどうかなど悩みましたが、できるだけ直登をし、尾根を忠実に辿りました。そのためか、地味なアップダウンに体力を消耗します。
このあたりは確実なアイゼンワーク、ピッケルワークが必要です。



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12時02分
同じく、奥聖岳への登りです。スノーリッジです。
右側(北側)が切れ落ちているので、要注意です。



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12時12分
同じく奥聖への登り。



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12時26分
奥聖山頂に到達、奥聖まで行ってしまえばあとは普通に歩いて聖岳に到達しました。

12時49分
聖岳山頂到着でした。5月とは言え、雪深いのが南アルプスの良いところです。



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14時04分 
聖岳山頂からは夏道をサクサク下ります。
曇り始めましたが、天気の崩れはこれ以上ありませんでした。



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14時28分
小聖岳を過ぎたあたりで、沢をシリセードで下り、一直線にに小屋を目指しました。
雪は安定しており雪崩の心配はありません。



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15時32分
聖平小屋の冬季小屋です。夏季は営業していますが、冬は冬季小屋を解放しています。
冬季小屋といっても普通に快適でした。テント泊を前提としていながらも、このような避難小屋を利用できると僥幸ですね。


他にも何名か登山者が居らっしゃいました。皆さんだいたい易老渡から上がってきたようで、東尾根のパーティは僕らだけでした(行く途中出合ってないから当たり前ですが)。



ルート詳細:DAY3 (晴)

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7時03分
上河内岳の眺めを惜しみながら下りに入ります。



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08時00分
上河内岳が大きいです。苔平より上部はauの電波が入りましたので、易老渡までタクシーを呼んでおきました。



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11時08分
造林小屋跡・西沢渡です。ここには徒渉をするためのロープウェイがあります。150kgまでの耐荷重です。

この先は崩壊が進んでおり、トラバース、落石に注意が必要です。地味に核心でした…。



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12時25分
易老渡登山口に下山しました。
ここからタクシーでJR平岡駅まで行きました。この駅は温泉が隣接しており、食堂もあるという素晴らしい駅です。

風呂とビールで身体を復活させると、飯田駅へ行き打ち上げをしました。その後、飯田駅で駅寝をして、帰りは飯田駅から東京方面行きの高速バスを利用しました。

関連記事:公共交通利用登山のススメ。

総括

南アルプスは山が深く、アプローチも容易ではありませんが、その分山の大きさを堪能できます。GWでもまだまだ雪は多く、かつ、降りれば夏のような気候で気分は最高です。

聖岳東尾根は通常、積雪期のバリエーションルートとして使われています。雪で尾根が繋がっていれば長く続く雄大な雪稜がとことん楽しめます。尾根に乗るまでの道のルートファインディングや、雪稜での確実なアイゼン歩行、ピッケルワークができれば十分楽しめる山です。

我々は雪やルートファインディングで時間を取られ、やや遅れ気味でありましたが、概ね計画通りに進められました。しかしながら、奥聖手前のスノーリッジ等、雪が少なくなっている稜線はトラバースか直登かを迷うこともありました。正直、安全に登るにはロープがあったほうがいいと思い、ロープ技術が無かった我々には少し背伸びをしてしまった山行のようにも感じました。その点は反省しています。
入山者は少ないの単独はおすすめしません。



おわり

2018年3月28日



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