2012年の8月に北アルプスの早月尾根から剱岳北方稜線を経由して水平歩道を抜けて欅平まで縦走した際の記録です。過去の山行ですので、当時の記録を元に書き起こしてみました。

登山日程

2011年8月11日~8月13日(山中2泊)

メンバー

男二人(僕、まーくー)

交通手段(登山口までのアプローチ)

公共交通
往路:安い高速バス(大阪西梅田発、富山行き06時30分着)富山地方鉄道に乗換(07時16分発)、上市駅からタクシーで馬場島(08時30分着)(上高地まで縦走予定の兄ちゃんと相乗り)
復路:鉄道(欅平駅から宇奈月温泉へ)

登山形態

テント泊縦走

ルート

DAY1・・・馬場島(08時52分発)~早月小屋(13時50分)幕営

DAY2・・・(03時30分発)~剱岳山頂(06時55分・07時20発)~池ノ谷乗越(09時22分)~三ノ窓(10時30分)~小窓(14時02分)~小窓雪渓(14時21分)~池ノ平小屋(15時58分)幕営

DAY3・・・04時00分出発~仙人池ヒュッテ(04時50分)~仙人温泉(07時00分)~仙人谷ダム(09時53分・10時18分発)~阿曽原温泉(11時28分)~砂防堤のトンネル(13時34分)~大太鼓(14時26分)~欅平駅(16時55分)

装備

夏山テント泊装備、ピッケル、軽アイゼン、ヘルメット。
ロープ、登攀具は無し。本当は懸垂下降の用意くらいあったほうが良いかもしれない…。

水場情報

馬場島ではフリーで汲めますが、早月小屋で2リットル800円(当時価格)、池ノ平小屋は水ありです。

ルート詳細:DAY1(天気:晴)

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馬場島からスタート。室堂スタートではなく、剱の大きさを味わうことに拘りたく、あえて早月尾根スタートとしました。



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早月尾根には立派な立山杉が多く自生しています。



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早月尾根からの剱岳です。奇岩怪岩連なる峰はなんとも魅力的。
早月小屋に着いたら小屋番の方に北方稜線は初めてだというと「やめたほうがいい」と言われました。そりゃそうですよね…。
夜は雨が少し降りました。


ルート詳細:DAY2(天気:晴れのちガス)

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天気が回復し、早出しました。なんとこの日はトランス・ジャパン・アルプス・レース(TJAR)の初日で、選手たちが次々と早月小屋を登っていき、撮影用のヘリも飛んでいました。



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それなりに鎖場や岩場を通過して剱岳に無事登頂。さあここからが本番です。



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北方稜線への立ち入りを制限する警告板。
コノサキ キケン ニンゲン ハ カエレ・・・。



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まずは長次郎のコルまで降ります。適当に降りられる道を降りた感じです。



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早くも長次郎谷の雪渓を登ってきた登山者たちが見えます。コルはすぐそこです。



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長次郎のコルから登り返し。
ガレを登り一番下のバンドを行きます。



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下のバンドを進みます。不明瞭ながらも踏み跡はあります。



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有名な通称“モアイ像”です。



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残置支点とロープがある箇所です。
谷側に岩がせり出しているので慎重なムーブが要求されます。一番危険な個所かもしれません。



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ビバークできそうな場所もあります。



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小窓の王が眼下に見えてきました。ここから池ノ谷乗越まで降ります。



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池ノ谷乗越への下降。
結構ハデな絶壁に見えますが、スタンスはしっかりしてるので見た目ほど危険ではありません。ペンキマークも付いてます。



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池ノ谷ガリーを降ります。



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池ノ谷ガリーの途中です。めちゃくちゃガレてますので落石起こさずに行くのは難しいでしょう。



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ガリーを下りきったら三ノ窓。そこから小窓の王を斜めに走るバンドを上ります。通称“発射台”。ここを進むと稜線の西側へと続きます。



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あとは山腹をトラバースして小窓雪渓を目指すだけなんですが、ここでガスってきて一旦ルートをロストしてしまいます。
雪渓を2つトラバースしたんですが、二つ目の雪渓の出口で下りすぎてしまったようです。



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それっぽい道を見つけてなんとか進みました。草つきの不明瞭な踏み跡と雪渓をガスの中進むと以外と迷いやすいです。



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小窓雪渓です。でかい。
途中にもいくつか小さい雪渓をトラバースしますのでピッケル・軽アイゼンは必携です。



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無事に雪渓を下りきりました。
中央に見える大滝が池ノ平小屋への道の目印です。この滝の対岸くらいに道があります。目印もありますので見逃さないように。



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池ノ平小屋への道です。



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池ノ平小屋です。
映画『剱岳 点の記』の撮影で浅野忠信さんや香川照之さんらが泊まったとのこと。



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池ノ平小屋より剱岳を望む。



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まさに怪岩奇峰です。



ルート詳細:DAY3(天気:ガスときどき雨)

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翌日は仙人池から雲切新道を進みます。
仙人池から先は雪渓だらけです。
ピッケルを持たずに雪渓に降りたって5メートルほど滑落するアクシデントもありましたので、ピッケルとアイゼンは付けましょう。



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雲切新道は新しい道で、2006年のエアリアには乗ってなかった道です。仙人池ダムまでまっしぐらに下降します。ガン下り。


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眼下に仙人池ダムが。もうダイブしたいです。



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仙人池ダム。大自然と人工物の融合。



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ダンジョン感あります。



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関西電力の施設。
こんなところにこんなものが…という驚きがあります。



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阿曽原温泉は華麗にスルー。
断崖に道を穿って作られた水平道を進みます。



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雪渓の下のトンネルを進みます。



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いけどもいけども道は続くので発狂寸前です。



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欅平に生還です。



総括

早月尾根、剱岳北方稜線、水平歩道を繋げるという急登あり、バリエーションあり、水平歩道ありの縦走でした。北方稜線やるなら早月から登りたい!というのと、仙人池から水平歩道を繋げたい!という思いがあり、自分自身でも大変満足いくルートになりました。

北方稜線についてはネットでかなり念入りに調べたので、いざ道に立っても進研ゼミがごとく「これは事前に見たやつや!」となってさくさく進みましたが、小窓の王から先の草付きと雪渓はわりとノーマークで反省点でした。

稜線全体として踏み跡はわずかながらもありますし、ペンキやテープもところどころありますので、行めちゃくちゃルートファインディングが難しいわけでもありません。ただし、鎖は一切設置されていないので、奥穂~ジャンダルム~西穂を余裕で縦走できるくらいのレベルは必要です。(奥穂~西穂は鎖あり)。

個人的なグレード感としては
槍ヶ岳北鎌尾根>剱岳北方稜線>奥穂ジャンダルム>>大キレット≧不帰キレット
くらいでしょうか。





同行者のまーくーがこの時持っていった軽量ピッケル。雪渓が少ないときはいいですね。



おわり

2018年5月27日



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