2016年の8月に北アルプスの高瀬ダムより入山し、水俣川、天上沢を遡り、槍ヶ岳北鎌尾根を縦走した際の記録です。単独行です。

登山日程

2016年8月11日~8月13日(山中2泊)

メンバー

単独行

交通手段(登山口までのアプローチ)

公共交通
往路:特急あずさと特急しなのを乗り継いで信濃大町へ(11時30分着)タクシー8,000円で高瀬ダムへ。
復路:上高地から色々あって沢渡まで送ってもらう。

登山形態

テント泊(ツェルト)縦走

ルート

DAY1・・・高瀬ダム(13時07分発)~名無し避難小屋(14時37分)~晴嵐荘(15時30分)幕営

DAY2・・・(06時05分発)~北鎌沢出合(13時18分・13時45発)~北鎌のコル(16時57分)幕営

DAY3・・・05時00分出発~独標(07時46分)~P11(08時17分)~P12らへん(08時27分)~P13(08時59分)~P14らへん(09時36分)~P15前衛峰(09時58分)~北鎌平手前(10時29分)~穂先取り付き(11時09分)~槍ヶ岳山頂(11時51分)~上高地(18時30分)

装備

夏山ツェルト泊装備。
ヘルメット。
靴はスポーツサンダルとネオプレンソックスで徒渉、北鎌沢からは登山靴(スカルパのシャルモ)を使用。
徒渉用ストック。
補助ロープとハーネスくらいは用意しましたが、使うことはありませんでした。

水場情報

晴嵐荘
北鎌沢の下部

ルート詳細:DAY1(天気:晴)


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七倉ダムからさらに登って高瀬ダムまでタクシーで。



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オオチャイロハナムグリを発見。



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快適な平坦道。



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名無避難小屋。



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あれは硫黄尾根でしょうか?
ひたすら川沿いを歩きます。サンダルで大丈夫です。



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晴嵐荘に到着です。このとき橋が流されたばかりで、簡易な丸太橋が設置されています。



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今回は軽量化命なのでツェルト泊です。
ツェルトをタープ風に張ってみましたが風が通って寒いのでおすすめできません…。
普通に張れば快適です。



ルート詳細:DAY2(天気:晴)


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晴嵐荘からの道標ですが、かすかに見える槍ヶ岳北鎌尾根の文字。
水俣川からの北鎌尾根は槍ヶ岳へのクラシックルートなのです。



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ダムを越えて奥に見えるのが噴湯丘の湯気です。こちらは湯俣川で伊藤新道に通じていますが、今回は左側の水俣川を行きます。



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水俣川は徒渉の連続なので、色々考えた結果、ネオプレンソックスとサンダル(ノースフェイス)を組み合わせたスタイルにしました。
沢靴(アクアステルス)だけで全て歩くことも考えましたが、やはり岩は固めの登山靴にしたかったので、登山靴+サンダルの通常装備にネオプレンソックスだけを追加することで解決しました。











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序盤はずっとこんな感じです。どこを歩けばいいのかよくわからず、歩けそうなところをずっと進む感じです。すると必然的に徒渉が連続することになります。最初は結構流れが急ですのでストックは必携です。



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最初は流れもそこそこ急な場所がありますが、進んでいけば穏やかになっていきます。



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ひたすら徒渉です。



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途中スマホを落とし、戻って奇跡的に発見しました。一回転倒した個所にありました。
ポケットに入れておくものではありませんね。完全防水なのでスマホは無事でした。
しかし1時間のタイムロス…。



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千天出合の道標です。朽ち果てています。



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こちらが千天出合いの天上沢です。こちらを進みます。途中巻けるところは巻いて進みます。



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色んな人の記録に出てくる滝です。



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難しくない沢登りを繰り返して沢を詰めるとどんどん水線は細くなり、だだっ広い河原に出ます。
まさに裏上高地という感じです。



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槍の穂先?



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北鎌沢の出合いです。ケルンのような岩が積まれているので分かると思います。



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北鎌沢は右俣と左俣に分かれており、右俣を進みます。
とにかく最初に右俣に入るようにすれば大丈夫です。やがて水は消え、次の分岐も右へといけば、だんだんガレとザレの急な沢となり、草付きとなります。僕は上部で道が分からなくなってしまい、草付きのヤブをトラバースしたりなんやかんやしましたが、多分正直に沢の中心を登って行けばいいと思います。右俣からさらに右へすすめば北鎌のコルにでます。



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なんだかんだ北鎌のコルに出ました。
実は北鎌沢を登る途中、どこかで財布を落としたことに気づき、もうルートファインディングどころではありませんでした…。財布についての話は 槍ヶ岳北鎌尾根で財布を落とした話。 に書きました。

日が暮れてから北鎌沢を降りるというおじさんとツェルト越しで話をしました。おじさんには申し訳ないのですが虫が多くてツェルトを開ける気にならなかったので最後までお顔を見てませんが、北鎌沢、下るには相当危険です。



ルート詳細:DAY3(天気:晴)


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夜明け前ギリギリに出発です。



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双六、三俣蓮華、鷲羽、水晶方面だと思われます。
普段見ない角度なので新鮮です。



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独標が見えてきました。



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一見ヤバそうですが、左側にトレースがあります。



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独標へのトラバースルートが見えます。



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トラバースの核心へ。



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フィックスロープの跡。



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さらにトラバース。



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有名な「逆コの字の岩」のトラバース。
這いつくばって通過しました。ザックはコンパクトにするべきです。



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独標(P10)から槍ヶ岳です。



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際どい道であるが踏み跡もあります。P11へ進みます。



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P11付近からの槍ヶ岳。



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どなたか救助されているようでした。恐らくですが、昨晩北鎌のコルでツェルト越しで会話したおじさんかもしれません。下りを間違えて降りれなくなったパターンかもしれませんね…。



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岩峰の間を縫うようしてP12へ。



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鹿の窓と呼ばれる小さな穴の空いた岩とP11を振り返る。



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P12からの槍ヶ岳です。近くなったはずですがまだまだ遠く感じます。
基本的に稜線伝いとなります。



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大砲岩です。ここがP13となります。登りやすい道です。



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よくみるとゴリラの横顔に見えます。



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P13からの下降です。
このあたり、よくザレており危険な個所だと感じました。
僕もトラバースしすぎて少し危険なザレ場に出てしまったので、ルートファインディングに入念さが求められます。



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白くザレているP14への登りの途中です。真中に突き出しているのがP14です。そのすぐ左下にP15の前衛峰、その左に台形のP15、そこから高度を下げて北鎌平とづづきます。



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おそらく白くザレたP14付近の峰への登りです。
このあともう一段稜線を直登するとP14です。
P14のコルからは稜線伝いに行くのが賢明です。



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P15の前衛峰です。写真右に千丈沢側に巻く道があります。直登もできます。



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P15の前衛峰とP15を巻き終わったあとです。右下に北鎌平を巻く道があります。直登もできます。



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北鎌平の千丈沢側を巻いて北鎌平手前。
このままガレをトラバースして北鎌平も巻いて稜線を目指しました。



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シン・ゴジラの肉体のようなガレた稜線を詰めて槍への最後の歩みを進めます。



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槍の穂先に取り付きました。



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ひたすら攀じります。



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最後のチムニーです。適当にルーファイしてもなんとか登れますが、さすがに穂先までは長いクライミングとなります。



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山頂の人から見下ろされています。



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無事に登頂しました。



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槍ヶ岳山荘(下界)が見えます…。
槍ヶ岳山荘は飛騨側でauの電波が入ります。



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途中で水を浴びるように飲み、行動食の余りを食い、走るように下山しました。



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しかし途中で力尽き、みるみるうちにコースタイムより遅くなり、全然進めなくなりました…。
横尾からの平たんな道で死にました…。
この日は13時間行動となりました。
上高地(小梨平)にて幕営。



総括

反省点はまず水俣川でスマホを落としてタイムロスしたこと。財布を落としてしまったこと。(これはのちのち見つかりました)P14らへんでトラバースをちょっとミスってしまったことでしょう。

もう正直財布を無くしたことで手いっぱいでルートについてはあまり印象に残っているところがありませんが、トラバースのしすぎには気をつけたほうが良いです。直登できそうならしたほうが安全なところもあります。特にP14以降ザレがひどいので要注意です。P13が大砲岩ですのでその先ですね。

色々ありましたが、北鎌尾根をやるなら水俣乗越からではなく、湯俣から水俣川を遡って行きたかったわけです。技量的に北鎌のコルからの取り付きにはなってしまったものの、クラシックルートをつなげることが出来て大変満足のいく山行でした。

今回は単独になってしまいましたが、やはり単独はリスクが高いと痛感もしました。ルートファインディングもそうですが、財布を無くしたらヤバいですね…。

難易度的には剱岳北方稜線と同等かそれ以上に感じました。単独だと難易度が上がるというのはあるとおもいます。

余談ですが、北鎌尾根を歩いているときずっとソーラーパネルで充電をしていまして、それにより、一文無しからの上高地からの脱出財布の奇跡的な発見に繋がるのですが、それはまた今度の話ということで…。

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おわり

2018年6月2日



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