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最近、仕事で登山を全くしない人と話をして、「ハッ」と気づいたんですが、登山をしない人にとって、「登山」って登山経験者が考えている以上に「未知」だということ。

でもそんな人のなかにもきっと「登山をはじめてみたい」という人がいるかもしれません。いや、居て欲しいです。

そんな人のための「登山のはじめかた」を書いてみます。また、「登山に誘いたい人」を説得するのにも有効な内容かもしれません。


登山は難しくない!

登山のメリットはここではあえて言いません。「これから登山を始めよう」と思い、このページにたどりついた人はおそらく

「登山 やりかた」「登山 はじめて」「登山 初心者」「登山 必要なもの」

などと検索してヒットした人もいるかと思います。(そうであってほしい)

そういう人たちであれば、すでに登山の良さはある程度理解してもらっていると思います。しかし同時に「登山はしてみたいけど、必要なものが多そうで難しそう!」とか「専門的な知識が必要そうで難しそう!」などと思っているのではないでしょうか?

確かにレベルを上げて険しい岩山や雪のある山に登るにはそれなりの装備が必要でしょう。道具選びも難しいかもしれません。また、そういう山登り(クライミング)には専門的な知識が無いと、時に命にかかわります。

しかし!

ほとんどの日帰り登山(ハイキング・トレッキング)ではほぼ専門的な知識なんて要りません!

必要な能力は「歩くこと」だけです!

強いて他にあげるならつぎの認識があれば十分です。

  • 行動が夜遅くならない
  • 動植物を傷つけない
  • 山にゴミを捨てない
  • 登山道をわざと外れて歩かない
くらいでしょうか。
多分登山を全くやらない人でもこれらがいけない行動なのはなんとなくわかると思います。「えっ、これだけ気を付ければいいの?」と思った人は登山出来ます。逆にこれがダメな理由がわからない人は登山向いてませんね。
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登山は危険ではない!

登山をはじめようとする人がはじめるのを渋る理由や、登山を全くしない人が登山に否定的な理由として、「登山は危険な行為」という認識があるからではないでしょうか。

確かに、ゴールデンウィークやお盆休みの度にニュースを賑わす「遭難ニュース」を見聞きすると、登山はとても危険な行為だと印象付けられるかもしれません…。

しかしそれは誤解です!確かに一般的に登山には危険を伴いますが、「遭難ニュース」として報道されるもののほとんどは、危険度が高い岩登り(クライミング)行為や、冬山登山をする人であったり、自分の力を過信して足を滑らすなどしてしまった人たち…です。

ですから、山に行く人が全て遭難する訳ではありません。確かにどんなに気を付けていても、時に思いもよらぬ事や油断から遭難する可能性はあります。でも自分の身の丈にあった登山をしていれば自ずと安全は確保されるはずです。まして「登山は危険」と危機感を常日頃持っている人ならばまず大丈夫です。「登山は危なくなんてない」と思っている人ほど事故に遭いますから。

正直、山より海や川のレジャーのほうがよっぽど危険だと思います。

ですから「登山は危険な行為」と思っている人も、どうかその危険さを冷静に見つめ、理解すれば、登山を無闇に怖がる必要が無いことがわかるでしょう。

知ることにより、「未知」=「危険」ということは無くなると思います。



まずは高尾山or金剛山に行こう!

登山をはじめたいけど何をしていいかわからない…周りに登山をする人もいない…という人はまずは簡単な山に登りましょう!考えるより行動あるのみです。

関東なら高尾山(1号路)、関西なら金剛山(千早本道)がおすすめです。なぜならこの山のこのルートなら危険なことはほぼないからです。2時間程度で登れますし、常に人はいますし、トイレ、休憩場所は絶え間なくあります。

これらの山なら、どんなに体力に自信がなくても登ることが出来ます。逆に高尾山・金剛山レベルで登るのが困難な場合は日常生活にも支障があるほどの体力不足と言えますので、要注意です。

ただし、必ず午前中のうちに登山を開始してください。

また、高尾山は1号路、金剛山は千早本道以外のルートは険しい道もありますので初めての人はやめて下さい。

簡単な山(高尾山や金剛山)であれば、地図を持たずとも道に迷うことはありません。なんならGoogle mapを使いながら登ることも可能です。


山と高原地図 高尾・陣馬 (山と高原地図 28)










「さすがにグーグルじゃマズいのでは?」と思う人は昭文社から出ている 山と高原地図 高尾・陣馬 (山と高原地図 28)が王道中の王道の登山地図です。コースタイム(所要時間)やミニガイドブック付きですので情報満載です。

気になる服装ですが、スカートやドレス、スーツ以外であればなんでも良いんです。自分が動きやすいと思ったのならば、まずはその格好で行ってみましょう。深く考える必要はありません。靴もハイヒールでなければ問題ありません。いわゆるスニーカーであれば全く文句無しです。肩掛け鞄よりリュックが良いですが、肩掛け鞄しか持っていないのであればそれでも構いません。

どうでしょうか。簡単にできそうな気がしてきませんか?でも高尾山や金剛山に登ることも立派な登山なんです。それなのにハードルはこんなにも低いんです。

他の趣味と比較してみるとわかりやすいです。たとえば「釣り」を例にとってみると、いくら近所の川でも釣具屋に行って釣竿や針や仕掛けを買わないと釣りは出来ませんし、全く知識無しだと釣り糸のセットの仕方すらわかりませんし、それでは何の釣果もあげられないかもしれません。一方、登山は歩くだけです。

登山は他の趣味と比べて格段にハードルが低いのです。



山に行ったら周りの人を見てみよう

それでもいざ山に行ったら、疲れるような思いをするかもしれません。そんなときはちょっと周りの登山者を見てみましょう。より快適に山に登れるヒントがあるかもしれません。

たとえば足まわりが疲れるのであれば、他の人の靴を見てみましょう。快適そうに歩いている人の靴を見て、真似してみることをおすすめします。

服装も同じです。人のを見て「あれ良さそうだなあ」という程度で良いんです。重要なのは、登山を自分の肌で実感することで、自分に必要なものが見えてくるということなんです。

そのうち余裕が出てきたら、山頂ででバーナーを使ってご飯を作っている人の真似なんかをしてみても良いかもしれませんね。



まとめ

どうでしょうか。随分登山のハードルは低くなったのではないでしょうか。

日本は世界から見ても山岳地形が織り成す自然豊かな国です。そんな国に生まれながら登山をしないのはもったいないと思います。

また、登山は歳をとってからも続けられる運動です。日々の体力作りにも役立ち、健康維持にも繋がります。

どうか気軽な気持ちで、近所を散歩するような気持ちで登山への一歩を踏み出してみてください。最初は見よう見まねで全く問題ありません。一歩さえ踏み出せば新たな世界が広がるはずです。

また、すでに登山にハマってしまっている人が友人、彼女、奥さんを登山の世界に引っ張り込む際にも、上記のような理論展開をしてみましょう。

安全に登山を楽しむ人が少しでも増えることを願っています。



おわり

2018年7月9日

一部の表現にご指摘を受けたため、誤解の無いよう加筆修正しました。2018年7月10日