いくつかの試作を重ねて、僕の中でようやく製法が安定したトルネード(サイクロン)タイプの自作アルコールストーブ。
決定版の作り方をご紹介します。

アルコールストーブの作り方の記事は前も書いたんですが、その時はまだ探り探りだったので、曖昧な書き方もありました。
その後、試作を重ねて、ようやく確実に人に教えられる製法を確立しました。

色々な形状のアルコールストーブがありますが、僕はトルネードジェットにこだわっています。炎が美しいのはもちろん、見た目もスマートで、機能美を感じます。

缶の塗装を落とす人もいますが、僕はもともとの缶のデザインを活かしたいと思っています。エナジードリンク系の缶などは結構カッコいいですよね(塗装を落とすのが面倒臭いという説もある)。
ネット上にある「アルコーフストーブの作り方」って、すごくきれいに製品レベルまで仕上げているのが多くて、マネするのはなかなか大変です。
僕はかなり面倒臭がりですので、「最低限の工程」でありながら「最高の出力」を目指しました。
これなら本当に誰でも作れると思います。

アルミ缶を一つ用意します。

フチの形状がこのようなくびれのあるタイプ(炭酸水やエナジードリンク系の缶)が良いです。ただし、レッドブルは缶が柔らかすぎて加工が難しい気がするので、個人的にはおすすめしません。
個人的には加工しやすさ、内容物のコゲが出来ないという点で「ウィルキンソン 炭酸水」がトルネード式アルコールストーブづくりに最も適した缶だと思います。

写真のような工具も一式用意します。最低限これくらいは必要ですが、百均で手に入るものも多いです。
左上はコンパス型のカッター、一番右はルーター(ミニドリル)になります。

まずトップホールを開けるので、プルタブをもぎ取ります。

コンパスカッターで3周から4周ほど回し、切れ目を入れます。

切れ目に沿ってペンチで掴み、切り取っていきます。

丁寧にゆっくりとやると、きれいにトップホールが開きます。

次は、缶を半分にカットします。マジックでしるしをつけましょう。僕は目算でしるしをつけてます。どうせ後でまた切るので、ガタガタの切り口でも問題ないです。

缶の上半分がインナーパーツ、下半分がアウターパーツとなります。インナーの高さが完成時のストーブの高さとなるのでここで調整します。

次に、インナーパーツの上部8ヶ所にジェット孔を開けます。角度はジェットが吹き出すであろう角度(45度くらい)を意識しながら、写真のように開けます。これが一番気を使う工程です。

ジェット孔開け完了しました。上から。フチの黒い点はマジックでつけた目印です。

ジェット孔開け完了の状態。だいたいこの位置に孔が開くようにします。

続いて、ジェット孔の下に折り目をつけていきます。ジェット孔の数と同じ8本折ります。細長いペンチを使っていきます。

ジェット孔と繋げることを意識して折ります。この溝こそが燃料が気化して上昇する通り道となります。

次に、インナーの下部に切れ目を入れていきます。切れ目は10㎜くらいでしょうか。目算ですので雑ですね~。でもこれで十分です。
写真は切れ目を入れて折って、逆さまにしている状態です。

これでアウター(左)、インナー(右)の完成です。このインナーの高さが完成時のアルコールストーブの高さとほぼ同じになります。

いよいよ組み立てです。インナーをアウターの中に押し込みます。

このような瓶を使って押し込むと、ガッシリと奥まで入れられます。写真はあらびきコショウの瓶です。

押し込んだ状態です。ここから仕上げです。アウターの上部余白を3㎜ほど残してハサミでカットします。

アウター上部余白を3㎜ほど残してカットした状態です。

はみ出したアウターの余白をインナー側に折り込んでいきます。先の曲がったペンチを使います。

少しずつ折っていき、アウターとインナーの隙間を無くします。これで完成です。

燃料用アルコールを用意しましょう。

燃料を中に投入して、ライターで点火します。
数秒でジェット孔から炎が出て本燃焼が始まります。副室を折り目(グルーブ)で作っているので、内圧が高まりやすく、本燃焼が早いのが特徴です。

うまく孔が開けられていれば、ジェット孔から火が吹き出し、トルネードのように渦を巻きます。かっこいいですね。
山に行かないときは、こいつを作っているだけでも楽しくなります。むしろ山行くのが面倒になってきます(笑)。
くれぐれも火の気にはご注意を!
つづき・関連記事↓
おわり
2018年12月19日
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決定版の作り方をご紹介します。
トルネードタイプのアルミ缶製アルコールストーブの自作

アルコールストーブの作り方の記事は前も書いたんですが、その時はまだ探り探りだったので、曖昧な書き方もありました。
その後、試作を重ねて、ようやく確実に人に教えられる製法を確立しました。

色々な形状のアルコールストーブがありますが、僕はトルネードジェットにこだわっています。炎が美しいのはもちろん、見た目もスマートで、機能美を感じます。

缶の塗装を落とす人もいますが、僕はもともとの缶のデザインを活かしたいと思っています。エナジードリンク系の缶などは結構カッコいいですよね(塗装を落とすのが面倒臭いという説もある)。
ネット上にある「アルコーフストーブの作り方」って、すごくきれいに製品レベルまで仕上げているのが多くて、マネするのはなかなか大変です。
僕はかなり面倒臭がりですので、「最低限の工程」でありながら「最高の出力」を目指しました。
これなら本当に誰でも作れると思います。
トルネード式アルコーフストーブを作るために用意するもの

アルミ缶を一つ用意します。

フチの形状がこのようなくびれのあるタイプ(炭酸水やエナジードリンク系の缶)が良いです。ただし、レッドブルは缶が柔らかすぎて加工が難しい気がするので、個人的にはおすすめしません。
個人的には加工しやすさ、内容物のコゲが出来ないという点で「ウィルキンソン 炭酸水」がトルネード式アルコールストーブづくりに最も適した缶だと思います。

写真のような工具も一式用意します。最低限これくらいは必要ですが、百均で手に入るものも多いです。
左上はコンパス型のカッター、一番右はルーター(ミニドリル)になります。
トルネード式アルコーフストーブの作り方【決定版】

まずトップホールを開けるので、プルタブをもぎ取ります。

コンパスカッターで3周から4周ほど回し、切れ目を入れます。

切れ目に沿ってペンチで掴み、切り取っていきます。

丁寧にゆっくりとやると、きれいにトップホールが開きます。

次は、缶を半分にカットします。マジックでしるしをつけましょう。僕は目算でしるしをつけてます。どうせ後でまた切るので、ガタガタの切り口でも問題ないです。

缶の上半分がインナーパーツ、下半分がアウターパーツとなります。インナーの高さが完成時のストーブの高さとなるのでここで調整します。

次に、インナーパーツの上部8ヶ所にジェット孔を開けます。角度はジェットが吹き出すであろう角度(45度くらい)を意識しながら、写真のように開けます。これが一番気を使う工程です。

ジェット孔開け完了しました。上から。フチの黒い点はマジックでつけた目印です。

ジェット孔開け完了の状態。だいたいこの位置に孔が開くようにします。

続いて、ジェット孔の下に折り目をつけていきます。ジェット孔の数と同じ8本折ります。細長いペンチを使っていきます。

ジェット孔と繋げることを意識して折ります。この溝こそが燃料が気化して上昇する通り道となります。

次に、インナーの下部に切れ目を入れていきます。切れ目は10㎜くらいでしょうか。目算ですので雑ですね~。でもこれで十分です。
写真は切れ目を入れて折って、逆さまにしている状態です。

これでアウター(左)、インナー(右)の完成です。このインナーの高さが完成時のアルコールストーブの高さとほぼ同じになります。

いよいよ組み立てです。インナーをアウターの中に押し込みます。

このような瓶を使って押し込むと、ガッシリと奥まで入れられます。写真はあらびきコショウの瓶です。

押し込んだ状態です。ここから仕上げです。アウターの上部余白を3㎜ほど残してハサミでカットします。

アウター上部余白を3㎜ほど残してカットした状態です。

はみ出したアウターの余白をインナー側に折り込んでいきます。先の曲がったペンチを使います。

少しずつ折っていき、アウターとインナーの隙間を無くします。これで完成です。
いざ点火!

燃料用アルコールを用意しましょう。

燃料を中に投入して、ライターで点火します。
数秒でジェット孔から炎が出て本燃焼が始まります。副室を折り目(グルーブ)で作っているので、内圧が高まりやすく、本燃焼が早いのが特徴です。

うまく孔が開けられていれば、ジェット孔から火が吹き出し、トルネードのように渦を巻きます。かっこいいですね。
山に行かないときは、こいつを作っているだけでも楽しくなります。むしろ山行くのが面倒になってきます(笑)。
くれぐれも火の気にはご注意を!
つづき・関連記事↓
おわり
2018年12月19日
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コメント
コメント一覧 (20)
ありがとうございます。簡単に作れますよ!
ありがとうございます。簡単に作れるので是非作ってみてください。
穴を何個にするのか、穴の径をどうするかで火力と燃費が変わるんですよね。
コメントありがとうございます。実は今現在、孔の数増やしたり本体の高さ低くしたりして火力(燃費)が変わるのか検証中です。
色々なパターンでもう10個以上作ってます(笑)
今のところ、本体高さは高いよりも低い、孔の数は多く、副室は狭く(折り目は最小)するのが一番高火力のようです。結局圧力の強さとその圧がスムーズに放出される孔の数と形状ってことなのかなーと思います。
そのうちブログにも書きますので、是非ご意見いただきたいです。
グルーブストーブも簡単、五徳不要、燃焼時間長い、で良いですよね
コメントありがとうございます。全く同感です(^^)
コメントありがとうございます。
もちろんマネしてかまいません。
僕もネット上で色々な人のものを参考にして作りました。
特許があるものでも無いので皆で工夫して作り上げていくと面白いと思います。
ブログ見てて凄いな!って何度も見返しました思いました ぼくじゃ逆立ちしたって思い付きませんよ(о´∀`о)
とんでもないです。参考にしてもらえれば幸いです!
参考にしていただきありがとうございます。
僕も試行錯誤しましたので、是非色々試してみて下さい!
もちろん、シェアしてもらえたら、ありがたいです!いつもありがとうございます!
コメントありがとうございます!
ダイソーのミニルーターのドリルで直径1ミリのものを使用してます。
こちらのブログを見て自作してみようと思うのですが、キリの太さは何ミリで制作されましたでしょうか。
是非ご教授頂けたら幸いでございます。
コメントありがとうございます!
ドリルの直径1mmのものをしようしています。参考になりましたら幸いです。