昨年(2018年)に「マグクッカー用の後付けヒートエクスチェンジャー」の自作を試みたんですが、ずいぶん放置してまして…。この度ようやく形になりましたのでご報告です。
前回までの試作品…
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前回までの試作(というか完成に至っていないので試作ですらないが…)は、ヒートエクスチェンジャーの蛇腹(フラックスリング)をなんとかしてクッカーの底に取り付けてやろうというものでした。
こんなやつです。
この蛇腹をなんとかして鍋底に固定したかったのです。ジェットボイル(JET BOIL)的なものですね。鍋が熱を受ける面積を増やすという発想です。
この形状はやめました。
今回新たに作ったヒートエクスチェンジャーは「腹巻き型」
今回新たに製作したヒートエクスチェンジャーは、名付けて「腹巻き型」です。MSRから発売されているヒートエクスチェンジャーと同タイプになります。
メカニズム的に、熱を受ける面積を増やすというより、保温的な感じでしょうか…。
ジェットボイル型を「底付け型」とするならMSR型はさしずめ「腹巻き型」です。クッカーの下部にぐるりと巻き付ける形になります。
これなら締め付ければ固定も可能です。やはり後付けするならこれですね。
ヒートエクスチェンジャー作り方
厚さ0.1㎜のステンレス板を縦33㎜×横370㎜にカットしたものを二つ作ります。このサイズは特に意味はありません。ステンレス板の端切れが370㎜の長さだったのでこれを使いました。
切り出したステンレス板をひたすらつづら折りにしていきます。
最後に両端に穴開けパンチで穴を開けてボルトとナットで止めたら完成です。簡単ですね!!
100均のボルトを使いましたが、粗悪品なので熱でメッキがとれてしまいます。ちゃんとしたステンレス製のものにしたほうが、のちのち錆びないので良いでしょう。
ナットを緩めたりきつくしたりすることで、サイズを調整できるので、フィットさせることが出来ます。
果たして効果はあるのか!?
さて、実験タイムです。
実験概要
使用ストーブ:EPI QUOストーブ(直噴型)
使用ガス:EPI 500パワープラスガス
実験方法:室温で水を300ml入れたマグクッカー(チタン製)をMAX火力で加熱。沸騰までの時間を計測。
結果は…?
ヒートエクスチェンジャーなし:02分44秒(123秒)
ヒートエクスチェンジャーあり:02分03秒(164秒)
やった!!!!!
なんと40秒近くも早く沸騰しました!!時間を約25%カットです。これを早いと思うか遅いと思うかは貴方次第ですが…。
考察と今後の課題
自作のヒートエクスチェンジャーでお湯を早く沸かせるっぽい…ということはわかりました。しかし、劇的に早いかといったらそうでもないです。
実用するに足る結果かというとそうは思えません。ま、こういうのは実用的かどうかのり、自作していじって遊ぶ過程が楽しいんですがね…。
でもどうせやるなら実用したくなるようなスピードになると嬉しいですね。目指せジェットボイル!!(笑)
と、言ってもマグクッカーサイズだとそもそも径や容量が小さいので効果に限度がありそうですが…。
今後は蛇腹を下に延長させたり、炎を直接当てる面積を増やし、熱をクッカーの胴回りに伝えて行くような形になったらどうかな?と思っておりますが…はたして今後も改良はするのかどうか…?続編は未定です。
一酸化炭素の発生や火の気が危険なのでマネするときはくれぐれもご注意を…。
コメント
コメント一覧
材料をステンレスではなく、アルミにしてはいかがでしょうか?アルミの方が圧倒的に熱を伝えるスピードが早いです。ステンレスは、ステンレスそのものが熱せられるのに少し時間がかかるので、アルミにするとさらに沸騰早くなるかも、と思いました。
(ただ、アルミニウムは加熱時だけでなく、放熱スピードも早いので、沸騰後に火を止めてアルミの蛇腹をつけっぱなしにしておくと冷めるのも早くなってしまうのが難点かもしれません。)
自分も自作好きで、今回もとても参考になりました。勝手ながら、また自作系ネタ楽しみにしております。
ジャバラとマグの接点ましまし
のほうが熱伝導は良くなりまする。
ステンレス用ハンダを使用するか
スポット溶接が手かもしれない。
(*´ω`*)
試行錯誤って楽し〜!
ご教示ありがとうございます!確かにアルミは熱伝導良いですね。ただ、ふと耐熱性がどうなのかなぁと思ったりしました。このステンレス製のものも下部は赤くなるくらい熱せられるので、並のアルミ板では変形するかも…。
とはいえ、実験あるのみですね!ありがとうございます。
ご教示ありがとうございます!接点(接触面)増やすにはより高度な工作技術が要りますね(^-^;
溶接とか僕にはちょっと難しいんですけど、そのうち手を出す日が来るかもしれません(笑)