車中泊も無理なく出来て、アウトドア・登山好きのファミリーにベストマッチの軽自動車、スペーシアギアのレビュー!
一番高価な登山道具…
今流行りの「丸目」のヤツ…
クルマと言っても軽自動車だ。維持費等々考えて、僕の所得では軽自動車でないとお財布に厳しい…。
軽自動車は車体が軽くて強度的に弱いのが問題ではある。しかし僕は長距離を高速で走る機会は少ないし、狭い国土の日本には軽自動車はお似合いのクルマだし、まあ良しとした。それに最近の軽自動車はボディの強化や、安全に関する装置の進歩が目覚ましい…と思う。
そういう話はさておき、購入したのはスズキのスペーシアギアである。しかもターボ仕様車、新車である。スズキの人気の軽ハイトワゴン、スペーシアの内外装をアウトドア&SUVテイストにした新型車である。
当初、軽自動車で「アウトドアやるならジムニーっしょ」というところからスタートしたが、ジムニーが選ばれなかった決定的要因として、ジムニーはファミリー向きではなかった。
タイトルの答えになってしまうが、クルマを購入するに至った一番の理由は家族が増えたからである。
アウトドア好きの家族ならスペーシアギア!
ここ最近、赤ん坊を連れて公共交通で色々なところへ移動するのは親の負担が大きいことを実感していた。
幸いなことに、うちの子どもは今のところ外でギャン泣きしたりはしないが、これから成長していくなかで、どうなるかわからない。それに授乳やオムツ替えなど、公共交通だとかなり厳しい。他にも荷物の多さや乗り換えなど、子連れの公共交通利用は厳しいことが多い。
そういうわけなので、当然子どもの世話をしやすいファミリー向けのクルマを選ぶことになる。ジムニーはアウトドア色が強くてカッコいいけど、ターゲットとしては独身か二人暮らし、または趣味人のサブカーという感じで、家族用としての実用性は低いので却下だ…。
でもアウトドアをやっている人間としてはアウトドアっぽいクルマが欲しい。
しかし、クルマの中で赤ん坊の世話をするなら
- スライドドア
- 広い空間
はマストだ。これを満たすアウトドアっぽい軽自動車なんてあるのか…?
ハスラーも検討したが、上記を満たしていない。そんなとき、スズキから我が家の要望を満たす軽自動車が2018年12月に発売されていたことを知る。それが「スペーシアギア」である。
もともとスペーシアは核家族向けの軽ハイトワゴンであり、実用性は十分なクルマ。軽ハイトワゴンというカテゴリー自体が近年とても人気になっており、中でもホンダのNボックスが滅茶苦茶人気で、街で見ない日は無いくらいだ。そのNボックスに追従しているのがスペーシアらしい。まあ僕はクルマ好きじゃないのでその辺にこだわりは無いのだが。
その実用性の高い軽ハイトワゴンのスペーシアからアウトドアSUV(スポーツユーティリティビークル)テイストの新型車が出たというのだから、僕のようなアウトドア志向のある若年家族はまんまと食いついてしまった。
なんちゃってアウトドア仕様車でも許せるカッコカワイさ
グリーンはPOPでありながらもミリタリーな印象もある
ではスペーシアギア、どこがアウトドアなのか…。
まずエクステリアデザインがアウトドアっぽいぞ。ジムニーほど強めのオフロード車っぽさは無いが、ハスラーほどポップな感じでも無い。ジムニー×ハスラー×スペーシアという感じだろうか。これらに共通する丸目のヘッドライトは何故かアウトドア要素を感じてしまう。確かに、昨今の登山用ヘッドライトも四角いボディに丸い目というモデルが多いよね。
とはいえ、見た目がアウトドア「テイスト」なだけで、中身はスペーシアカスタムと一緒だ。別に特別にオフロードでの走行性能が良いわけではない。つまりは「なんちゃってアウトドア」というわけだ。
ちょっと自虐的に書いてしまったが、僕はクルマに関してそんなに中身は気にしないので、そのビジュアルの良さだけで十分満足している。
スペーシアをベースにしているのに全く別のクルマのような精悍で存在感のある顔つきはまさにカッコカワイイ感じで、男子にも女子にもウケそう。アウトドア好きの人間としては所有欲を満たすデザインとなっている。服でも何でも人とも被るとのはあまり好きではない僕だが、これならあまり人と被らなそう。実際今のところ外で1台しか見かけていない。
ちなみにハスラーは漫画家の鳥山明氏とコラボして宣伝をしていたが、このスペーシアギアも鳥山明デザインのようなカッコカワイさがある。鳥山明好きならわかると思うが、ハスラーよりもさらにギュッとつまったボディは、Dr. スランプ(アラレちゃん)に登場するクルマやマシーンのようなデフォルメ感を彷彿とさせる。
ちなみにカラーはグリーン。イエローも良いが野外では虫が寄って来やすい色なので止めた。あとイエローはなんかパン屋とか食品移動販売車っぽさがある(笑)。
頑張れば大人3人くらい車中泊できる!?アウトドア仕様
アウトドアなのはデザインだけだと言ったが、デザインだけではなく、ちゃんとアウトドア仕様がカタチになっているところも少しはある。
細かいところだが、内装で後ろの荷台の縁に自転車を入れやすくするための車輪レールがついていたりする。しかしこれは便利なのだろうか?
もうひとつ特筆するところがある。それは内装シートだ。
これもアウトドアっぽいカラーリングとデザインなわけだが、デザインだけでなくハニカムメッシュのシートは撥水加工がされており、登山用ザックのような質感がある。これならハードに使って汚れたり濡れたりしてもメンテがしやすくて便利だろう。
他にアウトドアに適していると思う特徴は、やはり内部空間の広さである。
広さに関しては普通のスペーシアでも言えることなので特にアウトドア仕様だからということは無いのだが、軽自動車とは思えないくらいだ。座席がフラット(フルフラットではない)になるので車中泊向きだし、何より天井が高いので圧迫感が無い。頑張れば大人3人寝れる…と思う。
荷物の収納スペースも登山のザックくらいなら十分だ。40リットルザック4つくらいには対応するだろう。
機能も充実&山に行くならターボ仕様がおすすめ
ちなみにの話なんだが、僕はターボ仕様車にした。山道を走るなら断然ターボがおすすめ。
山中の道路を実際に走ってみたが、確かに楽だ。軽自動車といえば、加速したいときにベタ踏みしても「ウォーン」という音のわりに一向に加速しないイメージがあったが、これはまるで普通車である。試乗のときにもちょっと感動した。「軽だからってナメるなよ!」
また、ターボ仕様車ならパドルシフトでマニュアル操縦出来るので、山道の長い下りは低速に入れてエンジンブレーキを効かせながら下ることが出来る。
さらに~!クルーズコントロールにより、アクセルを踏まなくても設定した定速度で走ってくれるので、高速道路の運転がかなり楽になる。これは山帰りの疲れた脚にはかなり嬉しい。
マイカー登山アンチだった僕なのに…
ということで、クルマを買ってご満悦気味の僕なわけだが、実は僕は以前からマイカー登山にはアンチ気味であった。
生活が一変してしまったのでマイカー利用のデメリットと感じていたことがデメリットではなくなってしまったのだ。
生活の一変とは、一言で言えば「子どもが産まれた」ということに尽きるのだが、それが僕の登山スタイルをも一変させたのだ。
以前からマイカー登山のデメリットと感じていたことは、
- 登山口と下山口を同じにしないといけない(一部例外を除く)
- 行き帰りの運転が苦痛
- お酒が飲めない
というのが主だったものだろうか。しかし、今の僕はこれらがあまり重要な項目ではなくなってしまったのだ。
まず1だが、登山口と下山口が同じだろうと、山に行ける時間が確保できるだけ有り難いと思うようになった。もちろん縦走をしたいという思いはあるが、縦走などと贅沢な山行をする時間はそもそも無いので諦めている。
次に2だが、行き帰りの運転が苦痛になるほどの遠出はしない(できない)というのが現状なので関係無くなった。子育ての合間に行ける登山で片道数百キロという遠出は現実的ではない。関東近郊日帰り登山ならば別に運転は耐えられるレベルなので問題は無い。
最後に3であるが、僕自身がお酒を飲まなくなったので、これも意味が無くなった。子育てをしているとお酒を飲む暇も無い。信じがたいことだが、そんな生活をしているうちにお酒がなくても大丈夫な身体になってきたのだ。そもそもお酒を飲むような余裕のある山行には行かなくなったというのもある。
そういうわけで、マイカー利用は僕にとってほぼメリットだけになったのだ。
マイカー登山の圧倒的メリット、それは公共交通の時間に縛られないということが挙げられよう。
つまり、始発電車を待たずとも明け方から出発することが可能で、公共交通利用だと午後に帰宅するところ、午前中に帰ることも可能なのだ。時間に限りのある人間としてはこの上ない利点だ。独身時代はアホみたいに時間があり、自分で自由にできたので考えもしなかったことだが…。
子育て中に登山にどうしても行くとしたら、妻や親族に子守りを任せないといけないことになる。「今日はお母さん来るから行ってきていいよ」と言われたとは言え、午後遅くに帰るのはよろしくない。なるはやで山を済ますのがスマートである。
というわけで、これからは日常でもアウトドアでもマイカーを愛用してく所存なのである。
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