トレランはもちろん、スピードハイク、ただのデイハイク、はたまた帰宅ランにも活躍するかっこいいバックパック、それがラッシュ20なのだ!


最初は中途半端なサイズだと思った

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買うかどうか迷っていたパーゴワークスの新ラッシュシリーズ、結局ラッシュ5Rとラッシュ20まで買ってしまった…。しかし、買って大正解!
数ある“RUSH シリーズ”の中から、この記事でご紹介したいのは“RUSH20”(ラッシュ20)。

旧モデルのラッシュ28から2リットル増量し、素材とカラーを一新させたラッシュ30、そして、その形状を受け継ぎ、容量を20リットルに減らしたのがラッシュ20である。

最初に20リットルのこのモデルを知ったときに、僕は「中途半端なサイズだなぁ」と思ったものだ。20リットルと聞くと走るにはでかすぎるような気がするし、泊まりで山を歩くには小さすぎるような気がする…。そう思ったものだ。

そして、僕はラッシュ5Rを買った。初めてのトレランベストだった。完全にビジュアルで選んだが、フィット感も抜群で、どこまでも走れそうな感覚が最高だった。やはりラッシュシリーズに間違いは無いのだ。




5リットルでパッキングすることの難しさ

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ラッシュ5Rの容量は5リットルだ。初めて5リットルのパッキングをしてみたが、やはり最低限しか入らないことを実感した。

僕は今まで学生時代から100リットルクラスのザックを使っており、そこから徐々に60リットルや40リットルクラスで登り始めたクチである。なので、荷物をたくさん入れてしまうことに慣れている。軽量化の際はなるべく削ることを意識するが、なかなか難しい。

そんな僕が5リットルで必要なものをパッキングしようとしたら、すぐに限界が来てしまった。「あ~もうこれ以上入らないな…」と。

だから5リットルでツェルト泊したいと思ってもかなり難しい。やっている人はいるが、僕にはちょっと無理な気がした。よっぽどコンパクトな装備だけで揃えるか、かなり快適性や安全性を削る必要がある。5リットルだと本当にレースで必要なものしか入らないということが、わかった。

そのとき僕は、あと5リットル、いや、10リットルくらいあれば…と思った。それくらいの容量があれば、贅沢に、安全面も妥協せずに最良の軽量化、ミニマルな装備のみをパッキング出来るのではないかと…。



何故20リットルである必要があるのか

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そして、そういう想いを抱いたまま、ラッシュ20の実物をお店で見たとき、僕は「これだ、このサイズだ」と確信した。そして横に置いてあるラッシュ30は僕にとっては大きすぎた。今までちょうどいいと思っていたラッシュ30に対して、こんなに大きくある必要は無いと思ってしまったのだ。

このとき僕は初めて20リットルという容量が増設された理由がわかった。

つまり、ラッシュ30は今まで40~50リットルのザックを使っていた人が更なる軽量化で選ぶサイズだ。それに対してラッシュ20は5リットルや10リットルを使っている人が、もう少し容量を増やしたいと思ったときに選ぶサイズなのだ。普段5~10リットルを使っている人から見たら30リットルは大きすぎる。

だからラッシュ20は30リットルでは大きすぎると感じてしまう人には最適だ。20リットルあればデイハイクはもちろん、装備を切り詰めればツェルトやシェルター利用でオーバーナイトでのハイクも全く無理な話ではない。



ラッシュシリーズ共通の圧倒的安定感

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ラッシュ20の良さは容量のちょうど良さだけではない。ラッシュシリーズに共通するフィット感と安定感も健在である。

背面の上部に重心が来るような作りなので安定感があり、独自の上下コンプレッションにより荷物が暴れない。これは旧ラッシュ28やラッシュ30と同じ構造。ショルダーハーネスはベストタイプなので高重心と相まって、肩甲骨から肋骨までがザックと一体化するような感覚が心地よい。これにより走っているときや、下りでも重さや揺れを感じさせない。

つまり歩くハイキングのみならず、トレイルランや普段のランニングにも最適なのだ。ちなみに僕は山でも帰宅ランでも使用している。少ない荷物でもしっかりとコンプレッションされているので揺れがほぼ無いのがすごい。



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ベストタイプはショルダーハーネスにベストのように収納スペースがあるのでカメラや地図等、すぐに使いたいものを入れておける。何もジェルやボトルのみの収納スペースってわけじゃない。

ハードな動きで汗だくになっても、背面パッドがベルクロ式で取り外せるので簡単に洗濯できるのも嬉しい。



あえて欠点をあげてみる

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ここまで誉めすぎてしまったが、使いにくい点もある。

開口部だ。ジッパーで開けるのだが実に開けにくい。ラッシュ30と見た目は同じなのだが、ラッシュ30は逆付きの雨蓋を外してドローコードで開口する。が、ラッシュ20は雨蓋は無く、ジッパーで切れ目が入っているだけだ。少ない容量で最大に荷物を入れるにはいいのかもしれないが、正直使いにくい。

また、付属のバンジーコードの取り付けも微妙なところである。本体にバンジーコードを付けても上下コンプレッションコードに干渉するので使いにくいので僕は取り付けていない。代わりにトレッキングポール用コードを増やしてくれればポール取り付け方式の幅も広がるのだが…。

とは言え、そういう欠点を補って余るほどの利点がラッシュ20にはある。

「30リットルクラスのザックでは大きすぎる」「もっとスピードを出して山を歩きたい」「圧倒的な安定感があるザックが欲しい」と思っているハイカーには是非おすすめのザックだ。



おわり
2019年6月29日

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