撥水を超える弾水加工、「ドロップルーフ」を施した雨具で、猛烈な風雨の山に登って見た。
絶対にマネしてはいけないフィールドテスト
まず断っておくが、今回のような極端なフィールドテストは命の危険があるので、真似してはいけない。絶対に!
舞台は東北地方、本州最北の地、青森県の八甲田山である。天気は雨。というか、暴風雨。雨量自体は少ないかったが、風が強く、霧状の飛沫を高圧で叩き付けられるという状態。山頂は平らで遮るものが無いため風が特に強く、歩くことができない上に、呼吸すら難しいほどであった…。正直、厳冬の八ヶ岳硫黄岳より風が強かった。
皆さんは絶対にこのような天候で登ってはいけない。わざわざ遠くから来たからといって何がなんでも登るなんてバカのすることだ。こんな山に登って低体温症になったり、転倒したりしたら命にかかわる。本当にやめたほうがいい。そう、僕はバカなのだ。どうか罵倒してほしい。
どれくらい撥水するのかテストしてみた
話が少しずれてしまったが、まあ結果的に超撥水加工「ドロップルーフ」のフィールドテストをすることができた。
前回記事、撥水加工&メンテナンスサービス「ドロップルーフ」についてはこちら
- 場所 八甲田山1,585m
- ルート 酸ヶ湯温泉~八甲田大岳往復
- 時期 9月中旬
- 歩行時間 約3時間40分
- 天気 雨、霧
- 風 風速20m以上(推定)
ドロップルーフの真価を試すにはこれ以上無い過酷なコンディションになった。風の強さは少々想定外だったが…。
行動中の状態
腕の内側は保水し、水の膜が出来てしまっている。つまり、撥水力が落ちている。ただ外側はバッチリ撥水しており、水の付着が無い。
行動後の状態
酸ヶ湯温泉に帰着し、雨具を脱いだ後に撮影。背中の部分である。さすがにザックのショルダーハーネス部分は擦れて保水しているが、それ以外の部分は色が薄くなっている。つまり、保水が無く、表面に水が一切ついてない。
気になる透湿性、快適性は?
結論から言おう、めっちゃ快適。撥水性は見ての通りで、そのせいで透湿性もかなり高くなっていると感じた。そもそもGORE-TEX®の雨具の透湿性が損なわれる一番の理由は表地の撥水力が失われて、表地に水の膜が張るからだ。水の膜ができると透湿が起こらなくなる。
今回は風のせいで体感温度は低く、蒸れにくかったというのもあるかもしれない。しかし仙人岱から大岳へのピストンはコースタイムの5割ほどとなかなかのペースで歩いたので発汗はあったはず。しかも雨具のジャケットの下は化繊の半袖Tシャツ1枚にもかかわらずペタペタと肌にくっつくこともなかった。これは内側も撥水されているからだろうか??
さすがに途中で内側の「擦れる部分」は水が染みていたが、撥水性のせいか、乾くのがめっちゃ早い。完全には保水せず、あくまで撥水性は生きているからこそなのだろう。
正直、ゴアテックスってこんなに快適だったっけ?って思った(笑)。
おすすめです。
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