2020年の登り初めは信州青木村にある標高1250mの夫神岳(おかみだけ)という山へ行ったのだけど、そこで僕はこの山の名前の本当の由来を知ることになる。
新年登山は信州低山ハイク
少し遅れましたが、新年明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願いします。というわけで、早速2020年(令和2年)の登山初めに行ってきた。
今回はいつもの太郎山ではなく、夫神岳という山をチョイス。この夫神岳は独鈷山、子檀嶺岳と並んで信州上田の塩田平(しおだだいら)をとり囲む代表的な山で、上信越自動車道上田・菅平インターから降りると正面に見えるピラミダルな山容が実に印象的だ。それなにの実は僕は登ったことが無かったので、この新年という機会に登ることにした。
参考にした登山データは青木村役場のページ。
まあこれが適当な時間配分なのだが…それは後述する。
キャンプ場からアプローチ
なかなかいやらしい道で、何箇所か待避所はあるが、対向車が来て欲しく無い道だ…。
キャンプ場のちょっと先というか、隣接する形で夫神岳登山口駐車場とトイレがある。トイレは冬季閉鎖中だった。車は一台も停まっていなかったが当然と言えば当然か。
最初は林道を進む
鹿侵入防止の柵の脇に登山者用入り口がある。発砲注意の看板には地味にビビる。これは猟師に誤射されるってことなのか??腰に白い手拭いを巻いていた猟師を鹿の白いケツと勘違いされて仲間から誤射されたという話を思い出す…。
まあ、僕はオレンジのワークマン・エアシェルジャケットなので撃たれることはないだろうと言い聞かせながら歩き出す。最初はなだらかな林道が続く。ここは林業の軽トラが入れるのだろう。たまに案内の看板もあるので間違いが無い。
地図に記載なき登山道
林道の終わりかけのところで水場と祠がある。月波(ツクバ)の泉というかっこいい名前がついている。祠の碑文には何やら解説文があって、僕は今まで勘違いしていた夫神岳の名前の由来が書いてあった。僕は夫神岳は隣の女神岳と対になる名前っていうだけだと思っていた。大きい方が男の山、似たような形で小さい方が女の山という至極単純なネーミングだと思っていたのだ。しかし碑文を読むに、全然違った。
知られざる夫神岳の由来
おかみとは漢字で書くと龗神となる。また、二柱のおかみがいて、闇龗神(くらおかみ)・高龗神(たかおかみ)がいる。くらおかみは谷の荒ぶる水の神、たかおかみは恵をもたらす雨の神と分けられるらしい。
夫神岳では中腹の祠にくらおかみ(大明神)、山頂にたかおかみ(九頭竜神)とイザナギノミコトを祀っている。どうやら麓の別所温泉で500年以上前から行われている「岳の幟(たけののぼり」という雨乞いの祭礼と関係しているとのことだ。
つまり、大きい方が男だから夫神岳、小さい方は女神岳という安易な名前ではなかったのだ。となると女神岳のほうが後付けなのだろうか?
最後の急登から山頂へ
ひぃひぃ言いながらも高度をガンガン稼げるので山頂は近い。
青木村記載のコースタイムは間違い
この山のコースタイムは青木村役場の公式情報では50分となっているが、これは明らかに厳しいと思う。というか絶対おかしい。
青木村役場によると登山口から最初の祠まで10分となっているが、結構早足でも20分くらいはかかる。近道がほかにあるというのだろうか?その先の山頂まで40分は妥当だと思うので、一般的なコースタイムは登りで70分くらい見たほうがいいだろう。ちなみに僕は祠から山頂は25分くらいで到着したので登りはトータル45〜50分くらいかかった。下りは走って降りた。
山頂に先行トレースはあったものの、登山中にはまで誰にも会わず、全くもって冬の静寂を堪能できたのは良かった。春先になったら麓のキャンプ場を起点に家族でハイキングを楽しむのも良いだろう。
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