2020年1月11日に更新した「登山は中高年のものから、若者のものへと変わったのか?」という記事が長すぎるので全6回に分割し、一部編集しました。
前回
山でかわいがられた「若者登山者」
前回はメディアごとにユーザーの年齢層が違い、アンケートだけでは年齢層の実態は不明とした。だが、若者向けの登山系ウェブサービスが充実してきているということはやはり登山人口のなかで若者比率は増えてきているということだろうか。
少し昔の話をしたい。僕が登山を始めたのは2006年の春くらいである。つい最近の話だと思っていたらもう14年も経ってしまった。最近とは言い難い年月である。
あの頃は山に行くといつもいつも中高年登山者ばかりがいたように思う。中高年の団体を道で追い抜くときには必ず「特急列車が来たよー」なんていうオバちゃんの何とも言えない掛け声が入ったものだ。若い子が山に登っているというだけで何故が褒められ、お菓子を貰ったりすることもしばしば。なんか親戚の集まりに来た数少ない子供のような特別扱いを受けたものだ。
学生だから夏休み以外は土日や三連休に登っていたので、平日だからリタイア層が多いというわけでもなさそうだった。平日であろうが土日だろうが山は中高年がある程度同じ数いた印象だ。
山で若い人が急に増えた日のこと
そんななか、僕の中でいきなり山の印象が変わった日があった。2009年の7月、北岳に行ったとき、広河原の登山口で感じた異変は今でもよく覚えている。あれっ?なんか若い人多いし、オシャレな人多いな。というものだった。
その翌年、僕は社会人一年目になったわけだが、9月に穂高に行ったときのこともよく覚えている。横尾で溢れる若い人たち。しかもなんかみんなオシャレだ。なんだかチャラい印象すらあっま。なんだこれは?と思ったものだ。
若いと言ってもおそらく学生ではなく、アラサーくらいの社会人風の人たちだった。それでも中高年と比べたらずっと若者だ。中高年の数が減ったわけでは無いが、若者の増加は目立った。僕が知らない間にどうやら若者たちが山に向かうようになっていた。
アンケート結果とは異なる実態
山に実際に行くとアンケート結果とは異なる実態も見えてくる。確かに山に若者が増えてるという実感を、少なくとも僕は持った。それはなぜなのか?と思い考えてみると、色々思い当たる根拠らしきものもある。きっとそしてそれらが複合的に噛み合わさって若者は山に向かい始めたのではないだろうか。
次はそれら若者が山に向かう誘引となった事柄を考察したい。
次回
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