完全防水、かつ透湿性ありの靴下がある。これを履けば防水性の無いトレランシューズでも雨や雪を気にせず歩けるようになるのでは。ということで履いてみたのでレビュー。
防水靴下というニッチなジャンル
防水ではないが防寒靴下といえばネオプレンの靴下だ。こちらも履き心地は独特だ。
とにかく、防水の靴下について今まで僕はあまり履き心地が良いものとは思ってこなかった。そもそも使いどころすらわからなかった。だって靴が防水なら靴下防水にする必要ないじゃないか…。
防水じゃない靴を履くとき
トレイルランニングシューズは防水性がないのもが多い。通気性や柔らかい履き心地を重視しているから、防水性を無くしているのだ。もちろん防水モデルもあるが、アッパーも固めだし、夏は蒸れやすい。
そんな夏向けのトレイルランニングシューズで冬の山や雪がある山に行きたいとき、そういうときだけ、このシューズに防水性があったならなぁ…と思う。
だったら靴下で防水すればいいじゃない…ということなんだな。
冬の雨、湿った積雪
しかし、天気予報は雨か曇り。冬の雨は雪になるかもしれない。もともと積雪もあるかもしれない。そんな道を防水性ゼロの靴で突っ込んだら、靴下がベチャベチャになってめちゃくちゃ冷える。霜焼けでは済まされない。絶対に避けたいことだ。
僕は防水靴下に頼ることにした。
デックスシェルのトレッキングタイプ
サーモライトソックスの用途はトレッキング用で、公式ウェブページによると保温レベルは5段階中4。
気になる防水性と透湿性であるが、公式ウェブサイトによると、人間の足は時間当たりの発汗量が決まっており、それをクリアしているとのこと。でもそれって�平均値�だから�平均より足汗すごい人は蒸れる�ってこと?ちなみに僕は足はカラカラの乾燥人間なので蒸れの心配なし。
履いてみると、かかとがやや突っ張るが、ほとんど普通の靴下であることに驚いた。沢登り用のネオプレンの靴下とは全く違う。非透湿素材で覆ったような蒸れ感も一切ない。スリッパを履いていると、普通の靴下と錯覚してしまう。
表面は少し滑らか。厚みは中厚ソックスと薄手ソックスの中間くらいか。思ったほど厚くない。
裏返してみた。普通の靴下のようにパイルがある。これのおかげで履き心地が良い。メリノウール含有なので天然の消臭効果も期待できる。
パイルの間から防水メンブレンが見える。小石など、鋭利なものが当たったら危ういか?
実際に山で9時間履いてみた
まず、懸念していたシューズ内での「ズレ」はほとんど無い。登りでも下りでも走っても、ほとんど気になることはなかった。まあでも本格的なランニングには向いていないと思う。
厚みもちょうどよく、普段はスマートウールの薄手ソックスを合わせているローンピークでも履けた。やや厚いので靴紐を少し緩めて調整。
結論から言うと、実はこの日は天気が好転し、雨は全く降らず。積雪も無かった。防水のテストは出来なかったが、冷え込みは強かったので、防寒テストにはなった。防寒性については暑すぎることもなく、寒さを感じることもなく、ちょうどよいと感じた。
透湿性だが、動いても全然蒸れない。しかし個人差はあると思う。
次はもう少し暖かくなってから、雨の日に試したい…。
それでも特に見た目にダメージは無く、一度履いてお仕舞い、なんてことはなさそうだ。もちろん、細部の防水性がどうなっているかまでは見ていないが…。
防水性はあるものの、やはり穴あきが怖いのが靴下。小石が入るなどしたら危ない。
特に寒い時期のシビアな雨の中で浸水したら恐ろしいので、使うシーンは選びたい。濡れても大丈夫だけど、濡らしたくないというようなシーンで使うのがベストだろう。もしくは今回のように雪や雨が降るかもしれないとき、靴の防寒に不安があるときなど。
本格的なランニングには不向きだと思う。履き心地がいいとはいえ、全く滑らないとはいえないし、ハードに使えば穴も開くかもしれない。透湿性も追いつかないかもしれない。靴下の口から水が侵入したら逆にタプタプになってしまう。
DEX SHELLについて
ちなみに防水ソックスといえば、シーラスキンズのほうが有名だが、そちらはお高いので諦めた。そして選んだのはデックスシェル。
デッスクシェルとはどんなブランドなのか、あとから少し調べてみた。どうやら中国のメーカーらしい。大々的な記載は無いが、公式ウェブサイトにUniwise International Ltd という企業が運営、とある。
どうりでAmazonで安くなっているわけだと納得。しかしAmazonにはさらにデックスシェルの廉価版も蔓延っているが…。
ちなみにデッスクシェル、有限会社メトロポリスという企業が輸入代理店をやっている。メトロポリスといえば防刃服などの防護服や、独自の沢登り用ウェアを企画しているニッチなメーカーだ。ちゃんと日本代理店を置いてやっているのだから、ある程度信頼を置いてもよさそうだ。
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