いわゆる「アフターコロナ」の登山ってどうなるのか?どうやって登山は再開されるのか?登山者の数は?問題点は?特に根拠は無いけど、独断と偏見で予想してみた。



緊急事態宣言が解除されたら?

おそらく、僕もそうだが、緊急事態宣言が解除されたら、世間は大きく再始動するだろう。登山も例外ではないと思う。

登山という行為自体が感染拡大の一役を買うとは到底思えないが、「宣言」を受けて県境を跨いでの移動を自粛している人は多いはず。もしも「宣言解除」が出て、医療機関への圧迫や影響が少ない状況になれば、今まで通り登山をしても問題は無いと考えるのは普通だろう。登山は今までだって潜在的に怪我をするリスクがある活動なので、医療機関にはお世話になる前提がある。つまり、反社会的な側面があるのだ。政府が「宣言」を解除したならば、今更そこを気にすることはない。むしろ、山をやってる人間は気にしない人が多いだろう。

「宣言解除」が出さえすれば、「自粛警察」「他県ナンバー狩り」なんていう暴走した「正義」を振りかざす輩も大義を失うので恐れる必要も無いし気にする必要も無い。


 

「三密」を避ける動きは続く

「宣言」が解除された後も世の中的にいわゆる「三密」を防ぐ意識はしばらく根付くだろう。登山をする人の中でもこの感覚を持つ人は少なくないと思う。

ここで打撃を受けるのは山小屋だ。山小屋利用者は絶対に減ると思われる。開業している山小屋も定員を普段よりも大幅に減らさなくてはならないだろう。どれだけ人が戻ってくるのか?その場合料金設定が既存のままで採算が取れるのか?それらを検討しなくてはならないだろう。

既に有名な小屋や富士山の小屋などが今シーズンの休業を発表していたりするが、営業しても利益的に厳しくなるとなれば、休業して補償を貰った方が賢明なのだろう。その一方で、補償が出るまで待てないような体力の無い零細小屋がどうなってしまうのかが心配ではある。



「アウトドア」需要の変化

小屋泊の登山を避ける動きはあるにしても、僕は登山への需要は高まると思っている。

今回の騒動、外出自粛を受けて、僕の近所では公園や河川敷などを歩く人や走る人がとても増えたように思える。僕はもともとランニングをしていたので、コロナ以前と比較すると体感的には3倍くらいになっていると感じる。

つまり、今回の騒動で運動やアウトドアに目覚めた人もある程度いると思うのだ。「三密」のせいで屋内でのスポーツジムや習い事がはばかれるなか、趣味をアウトドアにシフトさせていく流れが生まれてきているはず。

もちろん今まで山をやっていた人は我慢の限界がとうに来てアウトドアへ行きたくて仕方がない人も多いだろう。山に行けない想いを物欲に変えてネットでNewギアを買い漁った人も少なくないのでは?



日帰りルートへの集中

では緊急事態宣言解除後の登山、この夏の登山はどうなるのかというと、ひとことで言うと日帰り登山の増加が見込まれるだろうということ。

これは既に起きていることかもしれない。現在でも散歩がてらに低山に行く人はまあまあいると聞くが、ここにさらに自粛層、特に今までは高い山に行っていた層が加わる。世は低山登山時代を迎えるかもしれない。

こうなると問題は二つ。高尾山など、もともと人気の低山に人が今まで以上に集まり、激しく「密」になることや、オーバーユースが進み、自然へのダメージが激増すること。

もうひとつは遭難問題。低山はある意味では高い山より迷いやすい。樹林帯は方向感覚をつかみにくいし、沢への転落もある。それでいて低山にということで危機意識は低くなる人は多い。ましてや人が多くなった山域を避けてマイナーな低山に入る人も増えるかもしれない。低山にも慣れている人ならいいが、普段北アルプスのトレースバッチリな道を歩いてばかりの人が迷う可能性はある。

日帰りは低山だけとは限らない。標高の高いところまでロープウェイや自動車道が通じている立山黒部アルペンルートや中央アルプス千畳敷のような場所にも人が集中する恐れがある。日帰り出来るとは言え、気象条件は厳しいので不用意、不慣れな人が遭難することもあり得る。



従来の人気山域はどうなる?

山小屋が多く点在している北アルプス、南アルプスはどうなるのかというと、人は激減し、ごく一部の屈強な人が日帰りをしたり、トレランをしたりするのだろう。それはそれで何かあったら世間から叩かれそうだが、そういう人は自己責任の上でやるし、ミスは少ないので世の中に気づかれることなくひっそりとやるのだろう。

問題はこれまたごく一部の非常識な登山者だ。山小屋がやっていないことを知らずに入山して救助要請を出したり、小屋の予約を取らずに無理やり泊まろうとしたりする人。赤岳鉱泉の「小屋荒らし」事件は記憶に新しいが、無人の小屋が荒らされることは珍しくないようだ。山をやっている人に悪い人はいないというが、そんなことはなく、中には想像を絶するほどの非常識人も紛れていて、まさに「山怪」とも呼びたいほどだ。そういう人が起こすトラブルに関係者は頭を悩ませるかもしれない。

繰り返すが、これらは特に何の根拠もない僕の体感的な予想である。さあ、実際は世の中はどうなっていくのか。本当に早く自由に外出出来る生活に戻って欲しいものだ。



おわり
2020年5月14日

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