特殊東海フォレストから2022年夏の山小屋の運営情報と共に利用価格の値上げが発表された。僕はこれについては致し方ないと思う立場だ。



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2022年3月29日の発表によると、だいたいであるが、避難小屋で素泊まりで従来5,500〜6,000円程度だったのが10,000円、避難小屋以外の小屋で一泊二食付きが9,000円程度だったのが13,000円、テントサイト利用料も500〜1,000円程度が2,000円となっている。
かつ、テントも予約が必要とのこと。

従来価格については結構前のものなのでその前に段階的な値上げがあったかどうかは僕は知らないので悪しからず。

運営する特殊東海フォレストは燃料費と材料費の高騰が主な理由としているが、これは一理ある。ここ2年でガソリン代がめちゃくちゃ高くなっているのは自明であるし、諸々の資材価格も上がっているのも周知の事実だ。うまい棒ですら値上げに踏み切る時代だ。

また、コロナ禍で従来のような「鮨詰め」での利用ができず収容人数が限られているため、利益を出すには単価を上げるしかないのは当然だろう。

そしてこの運営会社は民間起業なわけだから利益を出すのは当然の権利なのであるし、そもそも利益が出ないと今後の事業運営ができなくなる。山小屋が撤退したら登山道は荒廃し、一部のエキスパートを除いて山に入るのが難しい世界になってしまう。そのほうが良いと言う人もいるだろうが、それは困ると思う人のほうが一般登山愛好家内ではマジョリティだろう。山小屋がなければトランスアルプスジャパンレースのようトレランの実施が安全面から難しくなる。

心情的には山はみんなのものだけど、法律的にはみんなのものではない。それを資本主義の枠組みのなかで、みんなが登れるような形になっているに過ぎない。この社会で生きるからにはそれは受け入れざるを得ない。

とは言え、なかなかの値上げ率である。僕も学生時代で長期縦走などを企画していたら「テントで2,000円!?ふざけんな!!」とキレてただろう。長期となるとテントの予約もなかなか難しい。学生がこの値上げの意味を真に理解するのは難しいかもしれない。せめて学割とか欲しいものだ。

オトナになれば、オトナの事情があるんだろうなぁと想像がつくので、ギリギリ致し方ない金額にも見えてくる。あと、最近僕はテント泊をしなくなったというのもある。今後やるとしてもおそらく年に1、2回ペースなのでそれくらいの頻度ならこのくらいの値上げはいいか、くらいの気持ちだ。

登山は貧乏旅のようで貧乏旅ではないのだ。山に道があって、小屋があって、物資があって、安全に登れることは全然普通ではない。先人や多くの人の労働の上になりたっている、とても贅沢な体験なのだ。

それらを踏まえてこの値上げをどう捉えるか…というところだろう。


おわり
2022年3月30日

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