2024年2月14日のWWD JAPANの報道で「スノーピーク純利益99%減」との見出しがつけられ、キャンプブームの終焉がささやかれた。これには世代交代による市場の嗜好変化が影響していると思う。



スノピ、ピーク過ぎた?

Yahoo!ニュースにもなっていたが、WWD JAPAN の報道をざっくり言うとスノピの12月の連結決算が営業利益74.3%減、純利益99.9%減らしい。

でも売り上げは16.4%減なので極端に売れなくなったいうより、販管費、固定資産、色々余計なことをしてしまったことの影響が大きそう。利益が出ているだけマシだがでもそれもこれももっと売り上げが伸びるだろうとの予想でやったことなのだろうか。


これについて僕が思うことは、まあ売上は減るだろうなということ。お店で品物を見ても「こんな高いもん沢山在庫してて買う人いるのかよ?」と思っていたらどうやらマジで在庫過多らしい。

キャンプバブル終焉か?

キャンプ、特にスノーピークが提唱しているファミリーや大掛かりなキャンプというものは人生のステージにおいて出来る期間が限られている。それをいつまでも続けることは出来ない。それにこの景気である。このコロナ禍のキャンプブームはバブルのようなもので、実際の国民の景気感にそぐわないまま道具が高騰し、熱に浮かされた人たちが買い漁っていたように見える。

コロナで外出や飲み会も少なくなれば可処分所得が増えてそれをキャンプに投資してみようとなるのはわかる。しかしコロナ禍が終わればキャンプへの投資は終わる。冷静に振り返ればキャンプ道具、特にブランド化したスノーピークは高価すぎるのは一目瞭然だし、他の安い遊びができるようになればそれをやればいい。

ファミキャン世代の嗜好変化に対応できてない

あと僕の勝手な偏見だが、スノーピークは少し世代が上のハイクラス層をターゲットにしている感が否めない。年代で言うと1980年代前半生まれのX世代、40代で小学校中学年くらいの子供がいる都会の核家族家庭。そういうちょっとリッチな層がちょっと買ったが、それで子供も大きくなって離脱した。

で、その後のY世代(ミレニアム世代)である30代後半の世代(1980年後半生まれ)がそれに続くかというとそうではないと僕は思う。Y世代の中にはX世代寄りの人もいればかなりZよりの人もいて、今Z寄りの人間のほうが家庭やマイホームを持ち始めて「ファミリーキャンプ市場」の「ターゲット」の位置に来つつある。

そのZ世代寄りのY世代はスノーピークのようなお金をかけたキャンプはとても時代遅れのように感じるだろう。おそらく全部レンタルの手ぶらキャンプや、コテージを借りるという発想になるはずだ。高価で嵩張って、年に片手で数えるくらいしか使わない道具にお金をかけるとは思えないんだと思う。キャンプ用品は安いものや家にあるもので代用が効くので、道具は安く揃えて食材を豪華にするんじゃないだろうか。

キャンプは「道具」登山は「体験」

反対に登山のブームはどうなのか考えてみると、多かれ少なかれキャンプと同じようなバブルなのかもしれないが、地元の山などを見ていると老若男女登っており、安定した賑わいは見せている。登山のほうがZ世代に受け入れられているように思う。

キャンプというのは体験よりも道具主義であり、大きな嵩張るモノ、高価なモノ、それらを揃えてなんぼである。翻って登山は体験主義であり、体験のために必要に迫られて実用性のある道具を揃えていく。ULハイキングが流行っているが、ULな道具は実用性を突き詰めているから、そこが若い世代と相性が良いように思う。

「とりあえずでかいタープ買ったから今度キャンプ行こうぜ」となるのがキャンプで、「(山頂でバーナーで調理している人をみて)今度私もバーナーを買いたいな」となるのが登山なのだと思う。

ここまで偏見で書いてしまったが、かくいう僕はスノーピーク製品は買ったことがない。シングルバーナーだけ貰い物がある。なぜかって、それはお高いからだ。貧乏人にキャンプは向いてないのだ。でも焚き火台はいつか欲しい。いつか…。




おわり
2024年2月14日

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