偉大な哲学者パスカルは言った「人間は考える葦」であると。しかし僕はこう思うんです…
先月(2018年1月)に金峰山(奥秩父)を仲間と登ったんですが、マイカーが無く、レンタカー運転するのも面倒な僕らはいつも通り公共交通を利用して行ったわけです。
ルートは瑞牆山荘からの往復という軟弱なルートでしたが、この時期は韮崎駅から瑞牆山荘までのバスが運休なのです。したがって増富温泉郷から瑞牆山荘まで2時間ほど林道を歩いたんです…。
公共交通利用登山についてはこちらの記事参照→「公共交通利用登山のススメ。」
で、帰りの林道歩きの際に、あんまりにも歩くのがだるいので、こんな話が出ました。
某けものアニメでそういう話が出たらしいですね。僕は見てなかったんで知らなかったんですが…。
それで気になってネットで調べてみました。すると、
ざっくり言うと…
長距離移動に有利な二足歩行ができるようになると、手が使えるし、脳が発達するし、狩りに有理だし…みたいなことです(適当)
つまり直立二足歩行が故に、世界中に人類は広がり、脳が発達し、文明を築いたのだと思います。
でもこれじゃあサバンナを四足で歩くほかの動物や、ヒヒの仲間も二足歩行になるはずでは…と思ってしまいす。確かに開けた場所を長距離移動するには二足歩行は効率的らしいですが、これだけでは不十分な気がします。
松沢哲郎 霊長類研究所教授らの研究グループの研究成果に興味深いことが書いてありました。
最大限に効率よく貴重な品を持ち運ぶために直立二足歩行になったという、直立二足歩行の運搬起源説です。
資源(食糧など)が限られている場合、チンパンジーは二足歩行になって両手を使ってモノを運ぶようになるそうです。より好きな食べ物が少ない数しかない場合、チンパンジーは両手のみならず、口まで使って、なんとか食べ物を自分のものにしようとするそうですよ。欲張りだなあと思いますね…。
そうです。われわれ人類は欲張りな猿から進化したんですね…。人間の強欲さを見るとよくわかります。これは他の生物には見られないですよね…。
と、話はそれてしまいましたが、結果、人類は二足歩行を獲得し、両手が使えるようになり、脳を発達させ、その強欲さで長距離ねちねちと獲物を追い続ける持久狩猟を行い、さらに道具も持ち…どんどん世界中に広まっていきましたとさ…という話です。
すごいね!人類!
人類の進化の方向として、「もっと資源(食べ物)が欲しい!」ということで始めた二足歩行だとしたら、二足歩行は単なる手段であり、目的では無かったということになります。しかしそれにより手が使えるようになり、脳を発達させ道具を使えるようになったのは間違いありません。まあこれも動機は「もっと資源がほしい!」からなのでしょうが。
ここでわれわれ人類はこの原始の進化のための手段をあらためて目的として見直すべきだと思うのです。現に、人はマラソンや持久力を必要とするスポーツを好みます。球技なんかは「持久狩猟」を彷彿とさせます。マラソンは原始的ではありますが、走ることだけに特化しすぎている感はありますが。トレランも自然の中を走るので一番原始的です。自然の中を歩いていると走り出したくなる気持ちになりませんか?
もっとも人類にとって原始的なアクティビティはやはり「山歩き」だと思うのです。これは人類の原風景をその本能が追い求めた結果の行為だと思うのです。たぶん、山歩きが楽しいのはそういうことだと思うんです。本能的なものだから理由なんてないんです。
よく「先祖返り」と言いますが、われわれ人類ははかつて平原のトレイルを大移動しながらモノを運んだときのDNAを脈々と受け継いでいると思うのです。
歩くという行為が苦ではなかった(もしくは好きだった)グループが二足歩行を獲得して、進化していったんたのかなと想像しちゃいます。我々は本能的にモノを運びながら歩くという行為を好むのかもしれません。
原点に立ち返り、歩いて物を運ぶ行為を進化させたのがバックパッキング(山歩き)だと思います。超原始的な行為でありながら、そこを最先端のテクノロジーで荷重分散をさせたり、最先端の素材で物を軽量化したりして進化させている…。
面白いですね。脳が進歩しようとも歩くのは好きな証拠ですね。僕は人類は歩くのが本能的に好き説を提唱します。
長距離歩行というとなにもジョン・ミューア・トレイル(J .M .T )のような「ロングトレイル」を想像しがちですが、普通の日本の山でも十分長距離長時間歩行です。
だって初級とガイドブックに書いてある山でも所要3時間~4時間ですよ。唐突に「4時間」時間を潰して下さいと言われたら正直困るくらいには長いですね。
8時間歩くとか、山ではよくやりますけど、冷静に考えたらすごく長い時間です。
というわけで、人間は長距離歩行に特化してるので山歩きしようという話でした。
おわり
2018年2月14日
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「人間は考える脚である」
先月(2018年1月)に金峰山(奥秩父)を仲間と登ったんですが、マイカーが無く、レンタカー運転するのも面倒な僕らはいつも通り公共交通を利用して行ったわけです。
ルートは瑞牆山荘からの往復という軟弱なルートでしたが、この時期は韮崎駅から瑞牆山荘までのバスが運休なのです。したがって増富温泉郷から瑞牆山荘まで2時間ほど林道を歩いたんです…。
公共交通利用登山についてはこちらの記事参照→「公共交通利用登山のススメ。」
で、帰りの林道歩きの際に、あんまりにも歩くのがだるいので、こんな話が出ました。
「人間の二足歩行は長距離移動に特化した進化の結果である」
長時間(とっても二時間ですが)景色の変わり映えのしない退屈な林道を歩きながら、「長距離歩行に特化しているはずなのだから楽に歩けるはずだ!(とてもつらい)」と後輩君…。某けものアニメでそういう話が出たらしいですね。僕は見てなかったんで知らなかったんですが…。
それで気になってネットで調べてみました。すると、
「人間は長距離移動に特化した動物?人類は決して野性動物と比較してか弱い生物ではない、というお話」
というTwitterまとめサイト(togetter)が興味深かったです。
これを読むと人類の二足歩行が長距離長時間歩行(移動)に特化した進化の結果であることと、長距離長時間歩行の利点なんかが書かれています。
というTwitterまとめサイト(togetter)が興味深かったです。
これを読むと人類の二足歩行が長距離長時間歩行(移動)に特化した進化の結果であることと、長距離長時間歩行の利点なんかが書かれています。
ざっくり言うと…
長距離移動に有利な二足歩行ができるようになると、手が使えるし、脳が発達するし、狩りに有理だし…みたいなことです(適当)
つまり直立二足歩行が故に、世界中に人類は広がり、脳が発達し、文明を築いたのだと思います。
でもそもそもなぜ直立二足歩行を人類は始めたのか・・・。
よく耳にするのが、気候変動などによるジャングルの減少により、新天地を求めてサバンナの草原地帯に歩き始めたお猿さんが、開けた地形で周囲を警戒しやすくするために、立ち上がって歩くようになったという説。でもこれじゃあサバンナを四足で歩くほかの動物や、ヒヒの仲間も二足歩行になるはずでは…と思ってしまいす。確かに開けた場所を長距離移動するには二足歩行は効率的らしいですが、これだけでは不十分な気がします。
松沢哲郎 霊長類研究所教授らの研究グループの研究成果に興味深いことが書いてありました。
最大限に効率よく貴重な品を持ち運ぶために直立二足歩行になったという、直立二足歩行の運搬起源説です。
資源(食糧など)が限られている場合、チンパンジーは二足歩行になって両手を使ってモノを運ぶようになるそうです。より好きな食べ物が少ない数しかない場合、チンパンジーは両手のみならず、口まで使って、なんとか食べ物を自分のものにしようとするそうですよ。欲張りだなあと思いますね…。
そうです。われわれ人類は欲張りな猿から進化したんですね…。人間の強欲さを見るとよくわかります。これは他の生物には見られないですよね…。
と、話はそれてしまいましたが、結果、人類は二足歩行を獲得し、両手が使えるようになり、脳を発達させ、その強欲さで長距離ねちねちと獲物を追い続ける持久狩猟を行い、さらに道具も持ち…どんどん世界中に広まっていきましたとさ…という話です。
すごいね!人類!
原点に帰って歩こう、運ぼう
しかし今の世の中、現代人はその強欲さだけが残り、人類がここまで脳を発達させた要因の一つである二足歩行のことをおろそかにしてるじゃあありませんか。人類の進化の方向として、「もっと資源(食べ物)が欲しい!」ということで始めた二足歩行だとしたら、二足歩行は単なる手段であり、目的では無かったということになります。しかしそれにより手が使えるようになり、脳を発達させ道具を使えるようになったのは間違いありません。まあこれも動機は「もっと資源がほしい!」からなのでしょうが。
ここでわれわれ人類はこの原始の進化のための手段をあらためて目的として見直すべきだと思うのです。現に、人はマラソンや持久力を必要とするスポーツを好みます。球技なんかは「持久狩猟」を彷彿とさせます。マラソンは原始的ではありますが、走ることだけに特化しすぎている感はありますが。トレランも自然の中を走るので一番原始的です。自然の中を歩いていると走り出したくなる気持ちになりませんか?
もっとも人類にとって原始的なアクティビティはやはり「山歩き」だと思うのです。これは人類の原風景をその本能が追い求めた結果の行為だと思うのです。たぶん、山歩きが楽しいのはそういうことだと思うんです。本能的なものだから理由なんてないんです。
よく「先祖返り」と言いますが、われわれ人類ははかつて平原のトレイルを大移動しながらモノを運んだときのDNAを脈々と受け継いでいると思うのです。
本来人間は山歩きが好き説
たぶんですけど、「歩く」という行為、人間はもともと好きなんだと思います。苦じゃないというか。歩くという行為が苦ではなかった(もしくは好きだった)グループが二足歩行を獲得して、進化していったんたのかなと想像しちゃいます。我々は本能的にモノを運びながら歩くという行為を好むのかもしれません。
原点に立ち返り、歩いて物を運ぶ行為を進化させたのがバックパッキング(山歩き)だと思います。超原始的な行為でありながら、そこを最先端のテクノロジーで荷重分散をさせたり、最先端の素材で物を軽量化したりして進化させている…。
面白いですね。脳が進歩しようとも歩くのは好きな証拠ですね。僕は人類は歩くのが本能的に好き説を提唱します。
山歩きをせよ〜
と言うわけで何が言いたいかと言うと、「みんな山歩きしようぜ」ということです。長距離歩行というとなにもジョン・ミューア・トレイル(J .M .T )のような「ロングトレイル」を想像しがちですが、普通の日本の山でも十分長距離長時間歩行です。
だって初級とガイドブックに書いてある山でも所要3時間~4時間ですよ。唐突に「4時間」時間を潰して下さいと言われたら正直困るくらいには長いですね。
8時間歩くとか、山ではよくやりますけど、冷静に考えたらすごく長い時間です。
というわけで、人間は長距離歩行に特化してるので山歩きしようという話でした。
おわり
2018年2月14日
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