20180321134329_IMG_4937
金属には熱で表面の色が変化する性質があるそうです。特にチタンに熱を加えると、表面の酸化被膜の厚みが変化して光の屈折を起こして鮮やかな青や紫のような美しい色になります。チタンの山道具で焼き色がついていると何ともカッコイイですよね。しかし、「チタン 焼き色 付け方」で検索するとバイクのチタンマフラーばかり出てきました…。焼きつけ方のコツなどもあるらしいのですが、「失敗してもいいや」という気持ちで、とりあえずやってみました。



焼き色を付ける前の注意点


20180321141731_IMG_4941
左が日本製チタン、右が中国製チタン表面の光沢や純度の違いで輝きも変わる?右が汚いのは調理中についた焼き色のためです。



焼く前に…。汚れや指紋が付いているとそこが焦げたりして汚くなるので、要注意らしいですが、正直見えない汚れもあるので何とも…。出来るだけきれいに洗って、乾かして、ティッシュなどで指紋をよくとりましょう。

また、安いチタン、チタン純度が低いチタンや表面の加工(ビーズ加工など)によっても変わってくるらしいのですが、実際どうなのでしょうか。



実際にチタンを焼いてみよう


20180321134312_IMG_4936



焼く道具は、直噴型のシングルバーナーにしました。温度は200度~300度がちょうどいいとかネットに書いてありましたが、そんなことはわかりませんので、とにかく熱します。本当は空炊きは行けないんですけどね。自己責任でお願いします。あと換気は絶対です。

最初はチタン食器です。ビビりながらちびちびやっても茶色くなるだけですので、「ちょっとヤベーかなあ」と思うくらいまで火力をアップして炎に近づけてみます。そうするとだんだん赤く、融けた溶岩のような、大気圏に突入するときのスペースシャトルのような感じになったらOKです。だいたい10秒~15秒くらいですかね。やりすぎると白っぽくなってきたり、なんかヤバさを感じてきますので、まあぎりぎりで。



今回シングルバーナーで焼きましたが、こっちのほうが焼きやすくておススメです。
料理(チーズ料理)にも使えるし、炭の火おこしで絶大な力を発揮します。
OD缶対応なのがありがたい。



実際にチタンに焼き色付けてみてわかったこと


とりあえず今回僕は、EPIgasのチタン食器、チタンマグ、チタンスプーン、チタンプレート(お皿)を焼きました。全て中国製です。

スプーンなど、エッジを焼きやすいものがお勧めです。クッカーとか正直どこを焼けばいいのか、どのくらい焼けているのか分かりにくいです。スプーンなどは焼けている様子が見えやすく、赤くなったら止めれば、だいたい良い感じにできます。

焼いている表面より、内側のほうが色が変わるのが若干早いです。表に色をつけようと思ったらその分裏にも色が出るということです。

また、食器の蓋や、プレート類などの薄い面積が広いものはちょっとそり気味に変形します。これにビビらず火を当て続ければ良い感じで紫になりました。

ロゴとかも消えないのでご安心を。

念のため、取っ手などの取り付け部分を熱するのはやめておきましょう。

あと最後に、どうしても見えない汚れや見逃した汚れが黒く焦げますので、絶対に失敗したくない人は念入りに拭き取りましょう。眼鏡ふきのようなマイクロファイバーで拭いて、良く乾燥させるのが良いと思います。



チタン焼き色作品をどうぞ


20180321134329_IMG_4937
チタン食器3点セット。



20180321135014_IMG_4938
チタンスプーン。これが一番お気に入り。エッジを焼くのがカッコよくみえるコツ。



20180321140646_IMG_4940
おもいっきりロゴを焼きましたが、ロゴは残存。



20180321142213_IMG_4943
最後に思いっきりチタンプレートを焼きました。反対側から焼くとみるみる色が変わるので面白いです。焼きすぎて皮膜にヒビのようなものが出来てますが…これも味わい深い。まるで陶芸のようです。言われてみれば天目茶碗のようでもあります。茶碗の中の宇宙ならぬチタンの中の宇宙…。



今回焼いたチタン製品





















おわり

3月21日




にほんブログ村