3月の奥多摩三山のひとつ、三頭山(みとうさん 標高1531m)で大量遭難事故が起きました。全員無事救助されて何よりですが、なぜこのような事故が起こってしまったのか、報道された情報をもとに経緯から分析してみます。

ニュースソース:産経ニュース 奥多摩13人遭難事故 降雪も「大丈夫と思った」と中国人男性 準備不足が影響 10人が中国人



遭難者13人中、10人が中国人、SNSで知り合った人々


メンバーは中国版Twitterと言われる「微博(ウェイボー)」で呼び掛けられ集まったそうです。

年齢も48歳から15歳の男女と幅広い年代です。非常に「不安定な集団」ですね。

登山経験豊富な人間同士がお互いを助け合ってリスクを分散するのが集団登山(パーティ登山)の利点ですが、どうやら今回は、お互いの素性も知れない人達が集まり、足の引っ張り合いになってしまったような感じが見てとれます。

しかも人数が多いことで、逆に集団心理によって的確な判断が難しい状況となってしまったことが今回の遭難の根本要因だと思います。

関連記事:パーティ登山論。
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足元スニーカー、骨盤骨折、頭部に打撲の人も


恐らく雪や氷で転倒したのだと思われます。
これについては、遭難の直接の原因になったと考えられますが、根本的な原因は先に述べた、「不安定な集団」であったことだと思そいます。

スニーカーを履くなど軽装だった人もいるとの報道ですが、スニーカーであろうが、登山靴だろうが、凍った雪の斜面では滑ります。これは当たり前のことではないでしょうか。問題はそういう当たり前に思われていることを正しく判断できなくなってしまったということだと思います。



「登山前から雪が降っていたが、大丈夫だと思った」「途中で危ないと思ったが、他の人が進むので止められなかった」


僕は一番危険なフレーズだと感じました。典型的なヤバい集団心理です。

SNSで知り合った程度の浅いつきあいであればあるほど、「ノリ」だけで行動しがちです。山だけではなく、災害時などでもこのようなシチュエーションになりがちだと思います。

登山を誰かと一緒にするなら「行く行かない」をはっきり言い合える関係でないといけないと思います。「その場の空気」や「勢い」に任せることは絶対にいけないことです。



今回の遭難は人災


今回の遭難の原因は「不安定な集団」で雪山という危険な場所に安易に入り、正確な判断が出来ない状態を人が作り出してしまったことだと僕は分析しました。

結局、遭難するかどうかは人間の判断次第だと思います。避けられない、どう考えても想定外だったという遭難はごく稀です。

正しい判断が出来なくなるようなメンバーで危険なところに入り込めばリスクが増えるのは自明です。しかし、それすらわからなくなって後に引けなくなるのが集団の怖いところです。

まあ結局何が言いたいかと言いますとSNS登山はやめようということです。

そういえば、こないだ木曽駒で同行者の足が硬直して動けなくなったというヤマレコの記録でも、動けなくなったのはネット上で知り合って2ヶ月の友人でしたね。知らない人と登ると予期せぬことが起こるものです。











おわり

2018年3月23日



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