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2018年ゴールデンウィークが終わり、今年は低山の遭難ニュースが多いように思います。
好天が続いたGW前半は遭難が少なく、早くから悪天が予想されていたGW後半は高山でも遭難者はほとんどいませんでしたが、逆に低い山での遭難が目立っている印象です。そんなときに「ココヘリ」の運営会社さんからその説明を聴く機会があり、その意義について考えてみました。



御岳山(奥多摩)での男児遭難



こちらは見つかって良かったです。
入山者も多く、ルートも整備されている山ですが、一歩道をはずすと簡単に道がわからなくなるのが低山の恐ろしいところです。

森林限界を越えた山とは違い、派手な滑落こそないものの、沢筋に数メートル落ちたりするだけで十分行動不能になるリスクがあります。

しかも鬱蒼とした森林の中では似たような景色の連続で地形も読みにくく、標高の高い景色の開けた山より迷いやすさは格段に上です。



未だに行方不明が続いている




一刻も早く見つかってほしいです。それ以外は何も言えません。



SNSでは発見願う家族の悲痛な声も

 
これはゴールデンウィーク少し前から出ていたニュースですが、残念な結果に終わってしまった屋久島の件です。

最近はこのような事故が起こった際、FacebookやTwitterなどのSNSを通じて、ご家族や知り合いの方が呼びかけをされているのをよく見るようになりました。

当事者の皆さんの生の声を聞くと、これは他人事ではないと強く感じます。そして不明となった家族が見つからない精神的な負担がどれ程のものか…ニュースで聞く以上に理解できるようになりました。



ココヘリの説明を聞いて思ったこと


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こんな記事を書いたのは今日「ココヘリ」の説明を聞く機会があったからです。「ココヘリ」は前から知っていましたが、改めて聞くとうーん、これはあったほうがいいのかなあとも思ってしまいます。

「ココヘリ」とは、分かりやすく言うと超小型の広範囲ビーコンのようなものです。小型の発信器「ヒトココ」が微弱な電波を出しており、遭難した際、ヘリコプターで電波受信機を持って遭難者に近づくと、その正確な居場所がわかるというものです。

発信器兼会員証のヒトココ実物はとても軽く、重さは百円玉4枚分らしいです。防水で、電池は電源オン(電波送信モード)で約3ヶ月もつそうです。充電はマイクロUSBで簡単に行えます。



残された家族のために


タラレバになってしまいますが、昨今の遭難事故の現状を見ると「もし持っていたら…」と思わずにはいられません。

自分がいざというときに生きて帰るために、そしてなにより重要なのが、残された家族のためです。

これはお金の話になってしまいますが、行方不明のままだと、捜索費用が嵩むのはもちろん、生命保険、退職金、住宅ローン免除などのお金が遺族に入らないのです。

たとえ不幸にも自分が亡くなってしまっても、さらに残された家族に負担をかけるのは忍びないことこの上ないはずです。

山岳保険で賄えるのは捜索費用くらいです。それも長期化すれば底をつきます。

ココヘリは入会金が3,000円、年会費が3,650円ですが、それを高いと思うか安いと思うかは個人のリスク管理の考え方しだいでしょう。

大きな登山用品店さんで会員証が売ってます。

ちなみにアマゾンでも正規で購入できるようです。ただしアマゾンですと初年度会費無料なかわりに会員証が高いですね。