ナイフの鋼材とはナイフのブレードに使われている素材のことです。今まであまり気に止めてませんでしたが、ちょっとだけ調べてみました。素人の調べものなのでそこはご容赦ください。
登山・アウトドアと言えばナイフ?
登山・アウトドアと言えばナイフ…というイメージがあるかもしれませんが、登山では実はそんなに活躍するシーンが無い…というのが僕の見解です。無人島サバイバルをやろうものならばナイフ1本で色々な道具作りが出来て、狩猟などでも活躍しそうですが、普通の登山ではそういうシーンはほぼありません。(服部文祥氏のサバイバル登山は例外)
とは言うものの、登山やアウトドアをやるならちゃんとしたナイフの1本くらい持っておきたいものです。それに、自炊が必ずあるようなキャンプ、登山ではマイナイフが大活躍することでしょう。
どうせナイフを持つなら持ちやすく、丈夫でなのはもちろん、切れ味にも拘りたいものです。
ナイフの価値は切れ味
切れないナイフほど存在価値が無いものはありません。ナイフは物を切るための道具ですから、よほどの装飾がされていない限り、切れないナイフは無用の長物だと思います。
切れ味の決め手はブレードの鋼材によるところが大きいと思います。もちろんエッジの造りそのものもありますが、良い鋼材を使用したナイフはエッジも良いものです。
調べたらナイフのブレードの鋼材には大きく分けて、ステンレス鋼材と炭素鋼材があることがわかりました。種類によって性能が異なります。事項で解説します。
ナイフ鋼材の種類・ステンレス
ナイフの鋼材はたくさん種類があるようですが、登山、アウトドア用品店で見かけるナイフのブレード鋼材は主に…
- ステンレス鋼
- 炭素鋼
の二種類になります。複合鋼材というのもありますが、これは包丁がそうらしいです。あとダマスカス鋼も複合らしいですが、これはダマスカス自体が少し胡散臭いところがあるので割愛します。(詳しくはWikipediaを読んでください)
ステンレスは聞き慣れた金属だと思いますが、規格・種類が何種類もあります。ステンレスは鉄にカーボン(炭素)、クロム、モリブデンやらなんやらを添加し、靭性、耐食性を高めた鋼材です。ステンレスの代表的な(僕が調べた)種類を超簡単に解説します。
420ステンレスシリーズ
靭性、耐食性はありますが、エッジ保持力が無く、安いナイフによくあります。ようするに、ステンレスなので錆びにくいんですが切れ味は悪くなりやすい鋼材です。僕の持っているナイフのうちの1本がおそらくこれですが、かなりクソです。しかしながら、レザーマンのナイフは大半が420HCというものを使っており、420シリーズのなかでも420HCは良いもので、エッジ保持性は440シリーズに勝るとも劣らないようです。
440ステンレスシリーズ
440シリーズは420シリーズの上位バージョンのようなものです。硬度、耐食性、エッジ保持力、ナイフの性能としては十分なものです。実際僕が持っているラギオールナイフも440ステンレススチールですが、よく切れます。154CMステンレススチール
登山用品レベルで売られているステンレスだと最高のステンレスっぽいです。レザーマンのスケルツールCXなどに使われています。12C27ステンレススチール
これはスウェーデンのモーラナイフに使われている素材です。440A並の性質を持ち、エッジの保持性は440C並と、かなり良さそうです。モーラナイフは服部文祥氏も使用しているので切れ味とグリップ感に信頼がありそうです。ハイカーボンクロームモリブデン鋼
これはビクトリノックスのナイフブレードの鋼材です。独自のAグレードステンレスのことらしいですが、ビクトリノックス社オリジナルのため、一般規格のどれに相当するのかわかりかねますが、僕の持っていビクトリノックスのナイフの感じですと、440Cステンレスくらいかなーと思っています。名前からして炭素含有を高くすることでエッジ保持性を上げ、クロム、モリブデンで耐食性を高めている気がします。実際、ビクトリノックスを使っていると錆びに強く、切れ味が良いと感じます。ナイフ鋼材の種類・炭素鋼
炭素鋼材にもたくさん種類があるんですが、割愛します。炭素鋼は鉄に炭素を混ぜた鋼材です。ちなみに僕が持っているナイフの炭素鋼材は1095というものでした。ナイフでは一番ポピュラーな炭素鋼材のようです。
ちなみに登山用品に行けば必ずおいてあるオピネルのナイフにはカーボン(炭素鋼)とステンレスの二種類が用意されています。
炭素鋼とステンレスの大きな違いは、
切れ味(エッジ保持)→炭素鋼>ステンレス鋼
錆びにくさ→炭素鋼<ステンレス鋼
ざっくり言うというこんな感じです。使いやすいのは間違いなくステンレスですが、エッジ保持性が高く、切れ味が持続する炭素鋼もマニアックで魅力的です。炭素鋼は本当にすぐ錆びてしまうので、黒錆加工という処理をすれば赤錆の付着を防止し、腐食を防ぐことが出来ます。ネットで調べるとたくさんやり方が出てくるので、この黒錆加工が面倒でない方はオピネルのカーボンブレードを選んでみても良いと思います。
しかしオピネルのステンレスは何を採用しているのかわかりませんでした。僕はオピネルは持ってませんが人の話を聞くに切れ味は良いようなので420HC以上のモノは使ってそうですが…。
ちなみにステンレスの場合は、摩耗しても含まれているクロムが瞬時に不動態被膜を形成し、常に錆びない状態を保っているのです。
黒錆加工は人為的に被膜を作ってあげることで不動態被膜と同様の保護効果があるわけです。しかしあくまで後から作ってあげた被膜なので傷や摩耗で無くなったら再形成はしないと思われます。たぶん。
なんやかんや書きましたが、ナイフを買うときの目安にしてもらえてらと思います。僕自身もこれを目安とします。
参考URL:http://pichori.net/Knifes/material.html
Pichori ナイフの鋼材
おわり
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