山はそこそこ登ってきたけど、ナイフに関しては素人の僕がナイフの構造、研ぎ方について少しずつ学んでいくお話です。不定期連載予定(?)
ナイフはアウトドアズマンの象徴
世間一般的に「アウトドア」とか「登山」というワードからナイフを連想する人は結構いるのではないでしょうか…。しかし、実際のトレッキング程度の登山でナイフを使うシーンは自炊くらいしかありません。ロープの切断などもあるかもしれませんが、シビアなクライミングで無い限りほぼ無いと言っていいでしょう。
とは言えです、野外において自分のナイフで肉を切り焼くことは男のロマンとも言えます。そうなると切れ味にも拘っていきたいので、良いナイフが欲しくなるものです。
また、男がナイフに憧れる理由として、人類が猿から人に進化する過程で手にした道具の代表格がナイフであるということも言えるでしょう。道具を駆使して行う狩猟体験やサバイバル体験は、人類の雄のDNAに原始の記憶として刻まれていると言っても過言ではありません。
このような背景を踏まえますと、実際に使うことが多かろうが少なかろうが関係ないのです。男らしさのシンボルとして、アウトドアズマンのトレードマークとして、ナイフを所有しておきたいのです。
訳あってナイフの沼に足を入れることに
僕も登山やアウトドアをやり始めて「ナイフへの興味」はありました。しかし、愛用の「ビクトリノックス」の性能に十分満足していたため、それ以上掘り下げようとすることはありませんでした。
そんな僕がなぜ今になってナイフにこだわりを見せるようになったのかと言いますと、詳しくは言えませんが「仕事上の縁」ってやつがきっかけです。その「縁」でナイフに触れる機会も増え、実際にナイフもいくつか手に入れました。実用面から言うと登山には必要性の無いようなナイフも所有することになりました。いざ自分でそのようなナイフを手にすると、愛着が湧いてきたというか、世界が広がったというか、その性能についてより詳しく知りたくなりました。そしてネットなどで調べていくうちに色々な疑問や関心事をみつけ、ナイフ沼にハマっていったのです…。
僕が昨年(2017年)手に入れたナイフはdeejo(ディージョ)のタトゥーというブレードにレーザーで模様が刻印されたナイフです。ディージョ2017年に『BE-PAL 』誌でタトゥーの“ウィング”が表紙を飾り、一時的に話題になったナイフです。僕も人気にあやかって手にいれてみたものの、いくつか不満がありました。
まず、その「切れ味」に不満・疑問が。ビジュアルが人気のディージョですが、切れ味についてあまり良い評価を得ておらず、僕も手にしてみて同感でした。しかし事前に切れ味の問題は少々耳にしていましたので、専用シャープナーも同時に購入しました。(このときはシャープナーというものがどういうものかよく理解してなかったのです…。)
「研ぎ」の失敗
「シャープナー(研ぎ器)で研げばよく切れるようになる」そう思っていた時期が僕にもありました。正直、ディージョのナイフはあまり使ってないので刃はそんなに丸くなっていなかったんですが、事あるごとにシャープナーで「シャッシャッ」と研いでより良い切れ味を求めました。最初は切れ味は改善されたと思ったんですが、最近になって他のナイフと比べてみると切れ味が良くない…。またシャープナーで研いでみても良くならない…。なぜだ?シャープナーがイカれたのか?
やはりもともとの鋼材が安価でクソなのか?
ということでまず、シャープナーが健全で無くなってしまったのでは?という疑問を解消すべく、僕は台所の切れ味の悪くなったステンレス包丁を「シャッシャ」とやってみました。するとどうでしょう。よく切れるようになったではありませんか。シャープナーは悪くないぞ、そう思いました。
では、材質がクソなのか?ということで、どういうブレード鋼材の切れ味が良いかを調べました。すると、ステンレスや炭素鋼など素材やさらに種類が万別なことを知りました。ステンレスにたくさん種類・規格があるのはなんとなく知ってましたが、ナイフの性能にどう影響するものなのか、今まで全く知りませんでした。確かによく切れるナイフは良い鋼材を使用しているのもわかりました。
関連記事:ナイフの鋼材あれこれ。
ディージョは420ステンレススチールというものを使用しており、比較的安価なナイフに多いそうです。エッジの保持性も低いようで…。そうか、もともとダメなナイフは研いでもダメなのか…?
しかし、訳あって新品の別のディージョに触れる機会があり(これは所有物ではない)、紙をスパッとやると切れます。440ステンレスほどの切り口ではありませんが、十分切れるし、僕の持っているディージョよりは全然切れました…。
これはどういうことだ?もしかして、やっぱりシャープナーでの研ぎ方に問題があったのか?ネットで調べてみました。
調べた結果、色々な表現で書いてあったのですが、僕の解釈ですとシャープナーだと刃先を削って粗すだけで刃を薄くすることが出来ないとのこと。シャープナーは一時的に刃の粗しにより物への食い付きを高めるけど、本当の意味で刃が付いているわけではないので、やりすぎるとどんどん刃が丸くなっていくらしいです…。
Oh…my god…これはやっちまったのか…?やけになって結構ディージョをシャープナーでゴリゴリやってしまったぞ…。
そんな僕に新たに砥石という一筋の光明…もとい新たな沼が姿を見せたのです…。
ナイフオタクへの道。その二 につづく
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