2013年の8月の記録です。信州側の扇沢から針ノ木雪渓を登り、針ノ木峠を越えて針ノ木谷を下り、平の渡場(たいらのわたしば)から渡船で黒部ダムを渡り、黒部ダム方面に北上し、内蔵助谷(くらのすけだに)を登り、ハシゴ谷乗越から剱沢雪渓に入り、長次郎谷(ちょうじろうたん)を登り、剱岳を経て早月尾根を下山しました。長い…。
登山日程
2016年8月14日~8月17日(山中3泊)
メンバー
僕、JJ
僕、JJ
交通手段(登山口までのアプローチ)
公共交通往路:大阪発、さわやか信州号の扇沢に行くやつ
復路:富山地方鉄道からのJR
公共交通
往路:大阪発、さわやか信州号の扇沢に行くやつ
復路:富山地方鉄道からのJR
復路:富山地方鉄道からのJR
登山形態
テント泊縦走
テント泊縦走
ルート
DAY 1・・・扇沢(06時15分発)~大沢小屋(07時09分)~雪渓取り付き(07時46分)~針ノ木峠(10時12分・11時04分発)~針ノ木谷出合(13時07分)~南沢出合(16時16分)~1,440m地点の平地でテント泊(16時50分)
DAY 2・・・05時15分出発~平の渡場(05時50分分)~船来る(06時20分)~船着く(06時33分・07時33分発)~ロッジくろよん(09時41分)~黒部ダム(10時12分)~内蔵助谷出合(12時00分)~内蔵助平(15時49分)~内蔵助平にてビバーク(16時58分)
DAY 3・・・04時16分出発~ハシゴ谷乗越(05時45分)~真砂沢ロッジ(07時33分・08時04分発)~長次郎谷出合(08時54分)~熊の岩(11時00分・11時40分発)~長次郎のコル(12時51分)~剱岳山頂(13時35分・14時09分発)~早月小屋(17時17分)幕営
DAY 4・・・06時40分発~馬場島(10時47分)
DAY 1・・・扇沢(06時15分発)~大沢小屋(07時09分)~雪渓取り付き(07時46分)~針ノ木峠(10時12分・11時04分発)~針ノ木谷出合(13時07分)~南沢出合(16時16分)~1,440m地点の平地でテント泊(16時50分)
DAY 2・・・05時15分出発~平の渡場(05時50分分)~船来る(06時20分)~船着く(06時33分・07時33分発)~ロッジくろよん(09時41分)~黒部ダム(10時12分)~内蔵助谷出合(12時00分)~内蔵助平(15時49分)~内蔵助平にてビバーク(16時58分)
DAY 3・・・04時16分出発~ハシゴ谷乗越(05時45分)~真砂沢ロッジ(07時33分・08時04分発)~長次郎谷出合(08時54分)~熊の岩(11時00分・11時40分発)~長次郎のコル(12時51分)~剱岳山頂(13時35分・14時09分発)~早月小屋(17時17分)幕営
DAY 4・・・06時40分発~馬場島(10時47分)
装備
夏山テント泊装備。ヘルメット。ピッケル。12本爪アイゼン
夏山テント泊装備。
ヘルメット。ピッケル。12本爪アイゼン
水場情報
扇沢、大沢小屋、針ノ木小屋(有料)、針ノ木谷(沢水)、平の小屋、ロッジくろよん、早月尾根(有料高額)
ルート詳細:DAY1(天気:晴)
ルート詳細:DAY2(天気:晴のちガス)
平の渡場から黒部ダムを渡ります。一日数便しか出ませんので運航時間に注意です。
乗船料は無料です。残されたスキー板…。持ち主は何処へ…。黒部ダム来ました~!すごい観光客です。初日にトロリーバスを使えば一瞬で来れたのに…。変な方面から来た我々は異端の存在でした。大放水。
大放水と虹。
観光客を尻目に我々は日電歩道方面に入ります。
先程見下ろしていた黒部ダムを見上げます。
いよいよ黒部の谷に入っていきます。
内蔵助平への入り口です。最初はゴーロの谷です。
片方だけ残されたスノーシュー。持ち主は何処へ…。
だんだん道が悪くなってきます。ロープが設置されていますが、使わないとちょっと危ないですね。ここら辺で同行者のJJがすっかりバテて動けなくなりました。どうやら熱中症のようでした。彼はロッジくろよんあたりでは水を頭から浴びていましたが、塩分やミネラルは摂っていなかったようです。この日は非常に暑く、低い標高の移動でした。「平ら」といえば平らな場所ですが、意外と藪が多く、沢筋しか開けておらず、テントが設営できそうな場所は少なかったのですが、登山道脇に二ヶ所ほどテント適地がありました。
平の渡場から黒部ダムを渡ります。
一日数便しか出ませんので運航時間に注意です。
乗船料は無料です。
残されたスキー板…。持ち主は何処へ…。
黒部ダム来ました~!
すごい観光客です。初日にトロリーバスを使えば一瞬で来れたのに…。変な方面から来た我々は異端の存在でした。
大放水。
大放水と虹。
観光客を尻目に我々は日電歩道方面に入ります。
先程見下ろしていた黒部ダムを見上げます。
いよいよ黒部の谷に入っていきます。
内蔵助平への入り口です。最初はゴーロの谷です。
片方だけ残されたスノーシュー。持ち主は何処へ…。
だんだん道が悪くなってきます。ロープが設置されていますが、使わないとちょっと危ないですね。
ここら辺で同行者のJJがすっかりバテて動けなくなりました。どうやら熱中症のようでした。彼はロッジくろよんあたりでは水を頭から浴びていましたが、塩分やミネラルは摂っていなかったようです。この日は非常に暑く、低い標高の移動でした。
「平ら」といえば平らな場所ですが、意外と藪が多く、沢筋しか開けておらず、テントが設営できそうな場所は少なかったのですが、登山道脇に二ヶ所ほどテント適地がありました。
ルート詳細:DAY3(天気:晴のちガス)
この日は遅れを取り戻そうと、早出しました。内蔵助平を振り返ります。標高2,035m、ハシゴ谷乗越からとうとう剱が姿を見せました。うむ…遠い…。剱沢雪渓が長く続いています。真砂沢ロッジです。標高1,780m。富山では谷は「たん」と読みます。ちょうじろうたん。なんだかかわいいですね…。
はるかに上に熊ノ岩が見えてきました。
熊ノ岩の下です。この写真だと真ん中が左俣で、そこに進みますが、直進すると雪渓が細くなっているので、右から回り込んで熊ノ岩に乗ったら左俣へ進みます。
熊ノ岩から八峰です。
熊ノ岩上にはクライマーのテントが。
長次郎谷も大詰めです。
最後の斜度がヤバイ。
長次郎のコルから剱山頂へ。長次郎谷を見下ろします。
剱山頂方面へと進みます。鎖などはありませんのでルートファインディングしながら進みます。
標高2,999m、剱岳山頂。感動のフィナーレです。剱山頂にはバリエーションルートから来た人たちがたくさん。祠は再建予定なのか、無かったです。そして早月尾根へ下山。
試練と憧れの剱を後に馬場島へ。
この日は遅れを取り戻そうと、早出しました。内蔵助平を振り返ります。
標高2,035m、ハシゴ谷乗越からとうとう剱が姿を見せました。うむ…遠い…。
剱沢雪渓が長く続いています。
真砂沢ロッジです。標高1,780m。
富山では谷は「たん」と読みます。ちょうじろうたん。なんだかかわいいですね…。
はるかに上に熊ノ岩が見えてきました。
熊ノ岩の下です。この写真だと真ん中が左俣で、そこに進みますが、直進すると雪渓が細くなっているので、右から回り込んで熊ノ岩に乗ったら左俣へ進みます。
熊ノ岩から八峰です。
熊ノ岩上にはクライマーのテントが。
長次郎谷も大詰めです。
最後の斜度がヤバイ。
長次郎のコルから剱山頂へ。長次郎谷を見下ろします。
剱山頂方面へと進みます。鎖などはありませんのでルートファインディングしながら進みます。
はるかに上に熊ノ岩が見えてきました。
熊ノ岩の下です。この写真だと真ん中が左俣で、そこに進みますが、直進すると雪渓が細くなっているので、右から回り込んで熊ノ岩に乗ったら左俣へ進みます。
熊ノ岩から八峰です。
熊ノ岩上にはクライマーのテントが。
長次郎谷も大詰めです。
最後の斜度がヤバイ。
長次郎のコルから剱山頂へ。長次郎谷を見下ろします。
剱山頂方面へと進みます。鎖などはありませんのでルートファインディングしながら進みます。
標高2,999m、剱岳山頂。感動のフィナーレです。
剱山頂にはバリエーションルートから来た人たちがたくさん。祠は再建予定なのか、無かったです。
そして早月尾根へ下山。
試練と憧れの剱を後に馬場島へ。
総括
僕のお気に入りの北アルプスビッグロングオリジナルトレイルです。僕は縦走屋ですので、トレイルをつなぐこと、山頂に至るルートまでどういう道のりを歩くか…ということにこだわりたい気持ちがあります。
剱岳の長次郎谷に単純に行きたいなら、立山室堂から剱沢へ降りてそこから行くのが一般的かと思います。でもそれは少し安易というか、近道を使っているような気がするのです。僕は、山を越え谷を越え、最後の山頂への登りで長次郎谷に取り付き、山脈を越える…。その一連の過程が楽しいなと思い、このルートを思い付きました。
このルートはまさに「真夏の黒部横断」であり、かの戦国武将佐々成政も「さらさら越え」で通ったルートをなぞる部分もあります。黒部アルペンルートがもし存在しなかったら、信州側から富山側に抜けるにはこういった峠越えの連続するルートしか無いのです。
このルートの醍醐味は過酷さと達成感です。初日に1,443mの扇沢から針ノ木雪渓を登って2,536mの針ノ木峠まで到達、そして、1,440mくらいまで下降。二日目に1,770mの内蔵助平まで(予定では真砂沢ロッジでしたが)。三日目に2,035mのハシゴ谷乗越を越えて1,780mの真砂沢ロッジへ。さらにそこから2,999mの剱の頂へ…。登ってはおりて登ってはおりて、最後に登りまくるという…。魅力溢れるルートです。
反省点として、同行者のJJが熱中症になったことでした。水だけではダメですので必ずミネラルを…という教訓でした。
僕のお気に入りの北アルプスビッグロングオリジナルトレイルです。僕は縦走屋ですので、トレイルをつなぐこと、山頂に至るルートまでどういう道のりを歩くか…ということにこだわりたい気持ちがあります。
剱岳の長次郎谷に単純に行きたいなら、立山室堂から剱沢へ降りてそこから行くのが一般的かと思います。でもそれは少し安易というか、近道を使っているような気がするのです。僕は、山を越え谷を越え、最後の山頂への登りで長次郎谷に取り付き、山脈を越える…。その一連の過程が楽しいなと思い、このルートを思い付きました。
このルートはまさに「真夏の黒部横断」であり、かの戦国武将佐々成政も「さらさら越え」で通ったルートをなぞる部分もあります。黒部アルペンルートがもし存在しなかったら、信州側から富山側に抜けるにはこういった峠越えの連続するルートしか無いのです。
このルートの醍醐味は過酷さと達成感です。初日に1,443mの扇沢から針ノ木雪渓を登って2,536mの針ノ木峠まで到達、そして、1,440mくらいまで下降。二日目に1,770mの内蔵助平まで(予定では真砂沢ロッジでしたが)。三日目に2,035mのハシゴ谷乗越を越えて1,780mの真砂沢ロッジへ。さらにそこから2,999mの剱の頂へ…。登ってはおりて登ってはおりて、最後に登りまくるという…。魅力溢れるルートです。
反省点として、同行者のJJが熱中症になったことでした。水だけではダメですので必ずミネラルを…という教訓でした。
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